モントリオール日記3

12月28日(金)

今日は地下街を探索した。トロントもそうだが、こちらは寒くても買い物ができるように地下街が発達している。通路も店も全体的にトロントより洒落たかんじで、フードコートの食料品もなんとなくヨーロッパ調の食べ物が多かった。とくにパン関係が充実していて、胃袋がいくつもあったら全部食べれるのになーと、数日しかいられないのが残念だった。


地下街のフードコート
ケースに山積みのサンドウィッチ
おそうざい屋さん

ついでにまわったイートンセンターやザ・ベイなどのデパートの品揃えはトロントとあまり変わらなかった。地下鉄を乗り継いであちこち移動したが、モントリオールに来て一番印象にのこったのは、町並みの美しさももちろんあるが、個人的には地下鉄の構内の洗練されたデザインだ。下の写 真のベーリ・ウカムという駅は、ホームのベンチですら透明なガラスにオレンジ色のラインをバックに黒い椅子が並ぶという懲りようだった。

構内の「たて琴」のマークがある場所では自由に演奏などをしていいようで、何人かのミュージシャンを見かけたが、今日は小学生くらいの二人組がバイオリンを弾いていた。腕前はともかく可愛かったので2ドルあげて写 真を撮らせてもらったら、ちゃんとポーズをとってくれた。


Berri-UQAM駅のホーム
大道芸人の卵?

昼食にベーグルが評判の店に行くことにして、モン・ローヤル駅へ。モントリオールは昨日行った旧市街にかぎらずどこもヨーロッパ調の町並みだが、ぶらぶら歩いていると変わったケーキ屋さんを見つけた。ちょっと日本で見かけないようなデコレーションのケーキがショーウインドウに並んでいる。ガラスが反射してしまうので思ったように写 真が撮れなかったが、赤いロールケーキなど、面白いでしょう。


迫力のブッシュ・ド・ノエル
真っ赤なブッシュ・ド・ノエル

雪のなか15分ほど歩くと、目当ての店「ビューティーズ」に着いた。かなり地味などうでもいいかんじの店構えだが、2時すぎでも中は満席、数人が並んでいた。とりあえず店の看板メニューの「スペシャル(ベーグル、スモークサーモン、クリームチーズ、野菜のサンドウィッチ)/7.95ドル」と、「ベーシック(ポテト、目玉 焼きかスクランブルエッグ、ソーセージ、ハム、ベーコンが選べ、ベーグルがつく)/4.95ドル」を頼んだ。

そして評判のベーグルの味は…なんだこれ!というほど、今まで知っていたベーグルと違った。焦げ目がつくくらい強めにトーストしてあり、ゴマをまぶしてある外側は香ばしくパリパリ、中はしっとりしているが、モチモチともふっくらとも違う、口のなかでほんのり甘い余韻を残しつつ溶けていくかんじだ。しばらく、他のベーグルは悲しくて食べられなくなりそう。セットのソーセージもプッチリふんわりで深みのある味だった。

他のお客さんが食べていたオムレツやパンケーキもおいしそうで、なんでこの店はこんなにも遠いところにあるんだろうと胸が苦しくなった。


一見地味なBeaty'sの店構え
中央上がスペシャル、下2皿がベーシック

宿に帰ってひと休みしてから、夕食は昨日に引き続きスモークミートがおいしいという「ベンズ」へ。1駅なので歩いていったが、意外と大きな店だったのでびっくりした。店内には田舎のドライブインのような安っぽい椅子とテーブルが並び、壁にはハリウッドスターのサイン入りブロマイドがたくさん貼ってある。店員さんはくたびれたかんじのおじさん数人で、場末なかんじがしてなかなか面 白かった。スモークミートと揚げたスイスチーズのサンド、丸のままのピクルスとコールスロー、ポテトのセット(10ドル)、スモークミートとフライドエッグのサンドをたのんだ(6ドル)。

味は悪くはないが昨日の「シュワルツ」とは比較にならない。スモークミートはどちらかというとハムに近く、あの脂のしたたる肉臭い刺激に足りない。ポテトもあっさりしすぎ。つまりこの旅行で、もう毒々しいスモークミートしか受けつけない体になってしまったようだ。


意外と大きかったベンズ
店内の一角にはスターのブロマイド
スモークミート&卵、ビッグベン(右)



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