モントリオール日記2

12月27日(木)

予報がはずれ朝からいい天気。ノートルダム聖堂と、古いヨーロッパ調の町並みが残る旧市街へ行った。地下鉄で移動したのだが、どの駅も洒落ていて驚いた。良い素材を使っているのか、床や壁などは重厚なかんじで、手すりやちょっとした倉庫や事務室のドアの色ひとつとってもなにか違う。とくに奇抜でもなく、むしろ古くさいデザインなのにモダンだ。これがフランスのセンスかと感心した。


地下鉄への石造りの通 路
BONAVENTURE駅の構内
プラットホーム

ノートルダム聖堂はフランスにあるものの半分の大きさだというが、北米最大の聖堂。中は豪華けんらんで、どんなこまかい部分にも装飾がほどこしてある。祭壇はコバルトブルーの空のようなバックに、幾重にもレリーフや彫刻を組み合わせて、大スペクタクルな世界ができあがっている。奥にもうひとつ何から何まで金色の礼拝堂があった。お祈りをしていたので写 真は撮らなかったがピカピカだった。カソリックは派手だというが、ここまですごいとは…。なんだか、日光の東照宮を思い出した。

ノートルダム聖堂
礼拝堂

ノートルダム聖堂の周辺に広がる旧市街は、18世紀の町並みがそのまま残っている。一度さびれてしまったあとに、観光名所として復興させたそうだ。石畳に石造りのヨーロッパそのものの風景で、どこをとっても映画の中のようだ。ほとんどの建物は1階がレストランや洋服、小物などの店になっており、観光馬車が行き交い、散歩しているだけで目が楽しい街だった。


ヨーロッパの路地裏のような道
石畳の町並み

旧市街から少し下るとすぐに大きなセント・ローレンス川につきあたる。川沿いにはスケートリンクやフェリードックなどがあるが、雪が積もってすごい寒かった。しかし、散歩する観光客やスケートをしにきた人で、けっこうにぎやかだった。


旧港(奥はシンボルのクロックタワー)
観光馬車

遅めの昼ごはんにモントリオール名物「スモークミート」を食べようということになり、ガイドブックで見たシュワルツという店へ。着いた時はもう2時すぎでランチタイムはとっくに終わっているのにこの行列だった。中にはタクシーで乗り付けて来た紳士二人づれもいた。


行列のできる店シュワルツ

ようやく順番が来て店内に入ると、粗末なイスとテーブルにぎゅうぎゅう詰めになってお客さんがひしめいている。外国人ばかり、しかもフランス語の嵐なのになぜか懐かしい…ここはまさに日本の「行列のできるラーメン屋さん」そのものの雰囲気だったのだ。

となりの人と肩がふれあわんばかりの席に着くと、店のお兄さんが一気に注文をとり、すぐに料理が運ばれてくる。メニューにはステーキなどもあったが、当然、名物のスモークミートサンドを頼んだ。写 真のように、パンは単なるおまけで、手でもって食べるのは不可能なほど肉がたっぷり挟まれている。肉は温かく、コンビーフとローストビーフの中間のようなかんじだ。ポテトも油がギトギトなのに、寒さで疲れていたせいか、一気に食べてしまった。

食べ終わった時の胃の状態は、トンコツラーメンを食べた後のよう。体に毒とわかっていてもクセになってやめられない、まさにそういうたぐいの食べ物だった。 肉はミディアムとレアと「脂身」が選べる。ミディアムで相当おなかにたまったが「脂身」とは…。世の中にはツワモノがいるんだなー。


サンドウィッチは4.25ドル(350円くらい)
にぎやかな店内

雪もふりはじめ歩き疲れたので早めに宿に帰ると、眠くてどうしようもなくなってしまったので寝た。夕食は昨日のレストランでシーフード。疲れたので写 真はパス。相変わらずおいしかった。


12月26日  27日  28日  29日