2003年06月30日

アーティストは大変 その1

最近、音楽家に話を聴くことが多い。
アーティスト共通の悩みが見えてきて興味深い。

その一つが、「仕事としてのアート」。
食べていくためには、自分がやりたくない(世に産み出したくない)仕事も受けざるを得ない。
ま、どの仕事でもいえることだとは思うのだけれど、例えば、音楽が、あるいは美術が好きな人が、それ関連の仕事に就いてしまうとする。
他人は「自分の好きなことが仕事でできていいね」などと羨むのだけれど、あながちそうでもない。
自分が自由に、好きなように産み出したアートが売れる、というのは、ほんの一握りの極々わずかな人たちにしか過ぎない。

かなりの部分で、妥協し、我慢し、苦しみながら創り続けている。
その世界への思い入れや、好きなゆえに『やりたくない仕事』も受けざるをえない状況は、悲しい現実でもある。
むしろ、別の仕事を持ち、自分の好きな時間に、好きなアートを、できる範囲でやっていくほうが幸せなのかもしれない。