釣行報告

NO.50 真夏の福島に渓流釣り

7月、相棒のキヨシたちと出掛けた福島の渓流(阿賀川水系=別名・会津大川)、実は友人の遠ちゃんの故郷(会津若松市)近くであり、周辺の渓流は、彼のホームグラウンドであることが分かった。そこで週末を利用して墓参りに帰るという遠ちゃんに同行、真夏の渓流釣りに出掛けた。まずは、2、3年前まで何度となく“いい釣り”をしていた覚えがあるという男女川を狙うことにした。

ところが、阿賀川との合流点から1km程上流に入ってみると、遠ちゃんが「ここは違う。こんなに狭くない…」と言い出した。チャラ瀬の連続で、ポイントがない。どうやら入渓地点を失念した様子。小生よりもひとまわり以上も若いくせに…。

おまけに、上空に暗雲が立ち込め、俄かに雲行きが怪しくなって来た。そこで、小生が7月に狙ったばかりの桧沢川に移動することにした。日頃、当欄管理人から「若年性アルツハイマー」とか「健忘症」とか揶揄されている小生だが、さすがにひと月前のことは忘れてはいない。もし、忘れるようなことがあれば…、イヤやめよう、そんなことは考えない、考えない。

桧沢川は、7月に出掛けた時と比べ、20cm程水位が下がってはいたが、ポイントは健在で、まずは2人で餌釣りの竿を出した。水深50〜60cmのトロ瀬に餌のブドウ虫を流すと、ひと流し目から目印をツッと引き込むアタリで17cm級のヤマメが釣れて来た。

すでに正午を過ぎ、真っ昼間になっていたが、雨が降り出したこともあり、その後も立て続けにアタリが来た。しかし、釣れて来るのは全て20cm以下の小型で中には12、13cmのチビヤマメもかなり交じって来た。それらのチビ君たちをリリースしながら、1時間程の間に2人で12、13尾のヤマメを釣り上げた。しかし、良型は来そうな気配がないので、場所を移動した。

 

2km程上流に移動して、激流下の荒瀬を狙った。2人で100m程間隔を空けて小生は下流に入った。アシ脇のちょっとした溜まりに仕掛けを入れると、待ってましたとばかりに目印が下流に走り、合わせた途端に重量感溢れる手応え。0.4号の通し仕掛けを使っていたので、少々強引に抜き上げた。釣れて来たのは、27cmを超える鼻曲りの立派な雄ヤマメ。「こいつは写真に収めなくては…」と思ったのが間違いだった。川岸の斜面に置いた鼻曲がり君は、小生がベストのポケットからカメラを取り出す隙を狙って体を弓のように撓らせてピョッンと跳び上がり水中に帰って行った。

結局、その日は、それ以上の良型は釣れず、16〜20cmのヤマメ20尾程をクーラーに収めて引き揚げた。

2日目、どうしても男女川を諦めきれない遠ちゃんが、「昨夜寝ていて考えたんだけど、もっと上流だった気がする」と言い出し、前日の入渓地点よりも1km以上上流まで林道を昇った。すると、突然「ここ、ここっ、間違いない。滝が林道の上を流れているのでビックリしたのをハッキリ覚えている」と吠えた。

確かに林道が沢を横切っており、沢の水は滝のように林道の上を流れている。何処にでもある光景ではなく、信用してもよさそうだ。ところが、車を降りて様子を見に行った遠ちゃんが、ガッカリした顔で戻って来た。「水が無い。前はもっと水量があったのに…」と言う。

しかし、折角、探し当てたのだから、取り敢えず竿を出そうと2人で支度を始めた。すると、軽四輪で通りかかった地元の老人が、「どっから来たの」と話しかけて来た。遠ちゃんが地元の人間であり、2、3年前の記憶を頼りに来たことを伝えると、「水が減っちまったし、毎日のように人が入っているからな…」と教えてくれた。

結局、老人の話の様子と遠ちゃんの見てきた水量を考えて、入渓を断念、他の場所を狙うことにした。

いくつかの渓流を見て回り、何箇所かで竿を出したが、20cm未満の小型ヤマメを数尾釣っただけで、満足な釣果は得られなかった。最後に桧沢川の上流部をテンカラで狙ってみたが、22、23cmのヤマメが、毛バリの下で反転したのを2度見ただけで、終わってしまった。

2日間とも釣果としては、満足出来るものではなかったが、実にのんびり過ごすことが出来、大満足の楽しい釣行だった。

予断だが、会津若松市から5km程の所にある『うえんで食堂』(意味不明)というラーメン店をご存知だろうか。小生は、全く知らなかったのだが、東京からも食べに来るという超有名店だそうだ。初日は、午後6時半に2日目は6時に行ったのだが、いずれも「売り切れ」で閉店していた。今度出掛けた時には、昼間に寄って、是非味わってみたいと思っている。

 

 

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