釣行報告

NO.28 春まだ遠い、マブナ釣り

文字通り、三寒四温といった陽気が続いている。時折、“春本番”を思わせる日もあり、「そろそろフナが動き出したんじゃないの」と言う相棒の誘いに乗って出掛けた。相棒とその友人といつもの凸凹トリオで、午前5時30分に出発。天気予報(「曇天無風(午後から南風)、気温18度」)通りの穏やかな日並みだったが、朝方の気温は思ったよりも低かった。

 

東関東自動車道を潮来ICで降り、まずは水深が深い(平水時で1m前後)徳島水路に向かった。直線的な水路だが、周囲には民家すらまばらで田んぼの中の水路、雰囲気のいい釣り場である。ところが、着いてみると、水が動いていない。水色、水質は悪くないものの、明らかに通水されていない状況だ。これでは、居付きの魚しかアテに出来ず、大きな期待は掛けられない。それでも「取り敢えずやってみよう」ということになり、20〜30mずつ間隔を取って竿を出してみた。しかし、案の定、全くアタリはない。「ボソのアタリもないよ。移動しよう」と相棒。

移動間際に気が付いたのだが、鰐川寄りの一帯で両岸の護岸工事が行われており、徳島水路は途中で堰き止められていた。これでは通水されているわけがない。しかし、この日の“悲劇”はこれで終わらなかった。

その後、北浦東岸、西岸一帯のホソ群、更には常陸利根川東岸下のホソと5ヵ所以上の場所を回ったが、全くマブナの顔すら拝めなかったのである。この日は日曜日だったこともあり、あちらこちらで釣り人を見掛けたが、いずれも不調を嘆く人ばかりだった。例年、この時期は、ムラな成績になるのが常(とくに我々は、いわゆる“大場所”が嫌いなため、ホソ中心の釣りなので、あぶれることも多い)だが、このところ暖かい日もかなりあったので、それなりの期待をしていただけに三人ともガッカリ。

 

「今年は、豪雪だったから渓流も遅れそうだし、マブナも動きが遅いのかもしれないね」。そんな話をしながら、帰路に就いた。どうやら、今年のマブナは四月の声を聞いてから出掛けた方がよさそうだ。

 

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