競馬雑記帖

NO.1  オークス前々日の取り消しに思う

「取り消したんなら、もう1頭出してやりゃいいじゃねーか」。5月25日の東京・錦糸町場外馬券売り場で、どこかのオジさんが喚いていたが、同感である。

 

第64回オークス、8枠18番に入っていたアイシースズカが金曜日(23日)の時点で取り消した。同馬は4分の2の抽選を潜り抜け、出走にこぎつけた2頭の内の1頭だった。その結果、フジキセキの妹ミルフィオリとメジロライアンの子で5戦2勝、2着2回、3着1回の好成績を収めていたベストアルバムの2頭が除外になった。オジさんは、この内の1頭を「出してやればいいじゃねーか」と言っているのである。ミルフィオリもベストアルバムも一部で注目を集めていた馬。出走してくればそこそこの人気を集めたはずだ。

 

これまでにも大レースで度々同様のことが繰り返されている。前日あるいは前々日から発売されているレースで前日の午後以降の取り消しならば、物理的な問題も含め、新たに別馬を出走されることは不可能だろう。しかし、今回のように金曜日の競馬専門紙発売時間にすでに取り消しが分かっているような場合なら、その気になれば決して不可能なことではないはずだ。

 

今回のように複数の抽選希望馬がいた場合は、予め万が一取り消しが出た場合の“補欠馬”を順位をつけて決めておけばいい。そして、「有る段階までの時点」で、取り消しが出た場合には、「補欠馬を順次取り消しのあった馬番枠に入れる」と決めておけばよいのだ。出走できれば枠順に異議を申し立てる馬主、調教師はいないはずだ

 

クラッシクレースは、一生に一度しか出る事が出来ない。その昔、名馬・マルゼンスキーの関係者は、「賞金は1円もいらない。枠順も大外で構わないからダービーに出したい」と言ったという話を聞いた。現在、クラッシクレースの出走枠は18頭。全てのレースでとは言わない。せめてクラシックだけでも、18分の1の重みをもう一度考えて戴きたいと思うのだがどうだろう『JRA』様。

前のページに戻る