2004年07月02日

世界の中心で、愛を叫ぶ

泣いてしまった・・。
映画版のストーリーはかなりあざとく、「え?そんなのってできすぎ」という部分も多くあるのだけれど、それはそれとして、特に褪めることもなく最後まで一気に見た。

舞台は1986年。
私が20歳の時の高校生の物語。

ああ、そうだったよな〜と胸が熱くなった。
映画の画面にも、ちらっと見える「あだち充」の世界観。
プラトニックで、好きな相手の一言一言が刺さる感じ・・。

映画では、原作にはない「カセットテープを使った交換日記」がでてくる。
あの頃、気持ちのやり取りは実にのんびりだった。
手紙や交換日記は、一日単位。
言葉をつむぎながら夜を悶々と過ごしたり、その日に好きな人と交わしたやり取りをあれこれ反芻することができた。

翻って、今の時代の高校生同士のやり取りってどうなんだろう・・。
携帯電話やメールの瞬間的なコミュニケーション。
便利だし、否定するつもりは全くないけれど、なんだか、この「夜の悶々感」というか、言葉のやり取りを何度も何度もなぞる感覚が失われていったような気がするのです。

それにしても、長澤まさみ──かわいいど〜ぉ。
亜紀の才色兼備な雰囲気、さすがに陸上のフォームを見て運動神経は良さそうには見えなかったけれど、「誰もが憧れる校内一の女子生徒」にイメージが見事に合致する。
このイメージがキッチリあるからこそ、そんな彼女から選ばれた、「ぱっとしない普通の男子高校生」の胸は高鳴るのだと思うのです。