2003年02月05日

ベンチャー育成

 昨日、地元のベンチャー企業と九州の投資家とのビジネスマッチング(いわばお見合い)のイベントがあり取材した。

 長崎は、株式を証券市場に上場している事業所はない。

 今月14日、県内で初めて福岡証券取引所に上場する企業の社長に話を聞くことができた。
 このご時世、資金を集めるのがとても大変なのだそうだ。
 さらに、今後も利益を出しつづけていく事は、もっと大変なのだとも。

 現在の金融機関は、基本的に実績信用主義。その上、担保が少ないベンチャー企業に融資する事は、少なくなっている。そうしたなか、ベンチャーキャピタルや商社、あるいは業務提携という形で大手企業に投資してもらうケースも多いのだとか。

 さらに、県のベンチャー育成に携わって来た方にも話を聞いた。
 長崎で、ベンチャーが育ちにくい理由の一つに、県民性もあるという。

 長崎県人は「保守的」。
 ベンチャー育成に大切なのは、「出る杭を誉めそやす」ということ。これに対して、長崎では、「出る杭は打つ」という県民性があるとの指摘。うんうん、と思わず頷いてしまう私。

 これは福岡県人と対照的だという。

 それが一番印象的なのが、「のぼせもん」の捉え方。

 福岡では、のぼせもんを好意的に迎えるが、長崎ではのぼせもんをどこか許せないのだという。

 福岡「あいは、のぼせもんやっけんね〜」
 長崎「あいは、最近のぼせとっとじゃなかや?」

 北部九州の方、このニュアンスの違い、わかります?

 ベンチャーって、人と違う発想や商品開発をするから成り立つ。つまり、のぼせもんが熱病に駆られたような情熱で走って企業が育つ。
 のぼせもんのおられんというのは、確かに、次の時代には損なのかも知れない。