2002年12月29日

囲い込み

 高校スポーツの囲い込みが激しい。

 きっかけは、皆さん御存知かもしれないがA新聞。
 高校野球での取材規制は天下一品。主催者様様だ。

 ご存知の方も多いかもしれないが、高校スポーツには大きく分けて、高校体育連盟(高体連)が主催する「高総体(インターハイ)」と、競技団体、例えば高野連だとか、サッカー協会が主催する「選手権大会」がある。

 囲い込みの対象となるのは後者。
 主催者に大新聞社やその系列TV局が連名で入る。

 主催者であるが故に、取材に対する規制というのは昔から行なわれてきた。(例えばインタビューの順番とか)
 しかしながら、昨今の事情は、若干、変わってきている。
 大会が行なわれている会場で、主催者が許可した場所で、許可された場所で自社が撮影した映像であるにも関わらず、その後の極めてキツイ使用制限が付けられるのだ。
 例えば、使用時間を3分以内にせよとか、使用できるのはニュース番組だけ、といった条件だ。
 繰り返して言うが、主催局の映像を配信で貰って流すものではない。自社が会場で撮影した映像に対してである。

 冒頭、A新聞の件に触れたが、M新聞、Y新聞と、いずれの媒体も系列を上げてそうだし、野球、サッカー、駅伝と、どこも似たような状態である。

 本当にこれでいいのか?
 例えば、あなたの子供が、国立競技場で活躍した勇姿は、当日のニュースを除けば、主催局の映像でしか見ることが出来ない。

 地域全体が、勝利に沸いたとしても、それは一局だけの占有映像となる。
 それで本当の意味で地域は盛りあがるだろうか?応援できるだろうか?

 選手がプレーを生業にし、観客から金を取ることが前提のプロ野球、Jリーグ、大相撲などの「スポーツ興行」ならば、そのような制限も理解できる。
 しかし、これらの対象はあくまでも「高校生」なのだ。綺麗事かもしれないが、教育の一環として行なっているスポーツなのだ。

 いい加減、高校スポーツの囲い込みは止めたほうが良い。