朝早く、心地よい暖かさに包まれながら珊瑚は目を覚ました。
あ・・・・・れ・・・・・?あたし・・・・・・ここは・・・・・・・
ふと顔を上げるとそこには、瞼を閉じた弥勒の綺麗に整った面。
珊瑚の心臓がとくん、と跳ねる。
先生の腕の中で寝ちゃったんだ・・・・・!あっあたしったら〜!!
自分の行動にあたふたと驚いて思わず真っ赤になる。
しばらく思考が真っ白になっていたが、
そのうちに目の前の端正な弥勒の面に見とれている自分に気がついた。
いくら見ても見飽きることなどない大好きな人
見れば見るほど、知れば知るほどこの想いは深くなる
この人がいない世界などもうなんの意味もない
この腕の中にいられるのならば他にはなんにもいらない
・・・・・・・・あたしはこんなにも我がままだ
普段はじっくり見ることの出来ない愛しい人の顔を見つめてみる。
弥勒の笑った顔、怒った顔、真剣な顔。
そしてめったに見ることのない無防備な寝顔。
なんか・・・・・可愛いv
思わずその頬に手をのばす。
そっと触れてみたが弥勒はまだ眠ったままだ。
頬からあごまでのラインをなぞり薄い唇にたどりつく。
見つめているうちに募る愛しい想い。
無意識のうちに珊瑚はそっとその唇に口付けていた。
その刹那
とんでもないことをしてしまったことに気が付いたときは
すでに珊瑚の体は弥勒の下に組み敷かれてしまっていた。
「せ・・・・・・・先生?!!」
「・・・・・まさか珊瑚のキスで目覚めることができようとは」
「///////あっああああれはっ・・・・・!」
「ようやくうとうととしかけたところにあんなことされては・・・・・・・」
弥勒は珊瑚の耳元に息を吹きかけんばかりに囁く。
「・・・・・・・次はないといったはずだ」
「!!!!!だっ・・・だって・・・・・あ・・・」
珊瑚の言葉は弥勒の中に飲み込まれ・・・
その口付けは夕べのものとは違ってすべてを奪うような激しさだった。
熱く甘く・・・・頭の芯まで溶けてゆきそうなほどで・・・
弥勒は珊瑚の細い体が小刻みに震えているのに気が付いていた。
「・・・・・・・・俺が怖いか・・・・・・?」
ようやく解放した唇で弥勒が問い掛ける。
「・・・・先生が怖いんじゃ・・・・ないよ・・・」
珊瑚が精一杯の勇気を振り絞って笑う。
「・・・・・・・・しばらく抱きしめてて・・・・そしたら・・・・」
弥勒はもう何も言わずただ愛しい珊瑚の肢体を抱きしめる。
彼女の甘い香りとぬくもりが弥勒の心に満たされていった。
抱いているのに抱かれているような・・・・・不思議な・・・感覚。
愛している
誰よりもお前だけを
体が心が魂が
互いを求めてる
きっと気の遠くなる遥か昔から
俺たちは出会うことが決められていた
前世でも今世でも来世でも───
俺はお前を見つけられる
・・・・・・・・珊瑚・・・・・お前を必ず・・・・・・
珊瑚をその腕に抱きしめたまま弥勒は深い眠りに誘われていった。
「・・・・・・・・・・・せんせい・・・・?」
微動だにしなくなった弥勒におそるおそる声をかけてみる。
が────
どうやら完全に眠りに落ちたらしい。
珊瑚はほっと胸をなでおろす傍らで、いささか気落ちしている自分に気がついて苦笑する。
もう・・・・!あたしがどんな思いでいたと思ってるんだか・・・・・
ここまで覚悟させといて寝ちゃうなんて・・・・・
くやしまぎれに弥勒の鼻先をきゅっとつまんだ
今度は起きる気配はない。
「・・・・・・・・当分おあずけですからね・・・・・・?」
悪戯っぽく微笑むとそっと立ち上がり、部屋を後にした。
「こぉら〜〜〜〜〜〜っっみろく〜〜〜〜〜っ!!
いつまで寝てやがんだ〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!」
耳元で叫ばれてようやく弥勒は目を覚ました。
「・・・・・・・・・珊瑚?」
「・・・・・・・・・なに寝ぼけてやがる・・・・もう帰る時間だぜ!」
なんでこいつがいるんだ?
そもそも俺は・・・・・・・珊瑚と・・・・・
はっっ!!
しまっったぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!
この弥勒ともあろうものが・・・・
あんなおいしい状況で、睡魔に勝てず寝てしまうとはっ?!
・・・・・・誰か嘘だといってくれ・・・・・・・
いつもながら
珊瑚には振り回されっぱなしの男がひとり
その名は弥勒
かつては浮名を流したこの男
すでに見る影もない(笑)
真夏の空は青い
きらめく海もすこぶる青い
そして・・・・・・・・・
弥勒の心も限りなくブルーだった
〜完〜 おまけ偏に続く(笑)
もどる すすむ