釣行報告

NO.73 千葉県・木更津周辺のハゼ釣り

久し振りに遠ちゃんから「ハゼ釣りに行こうよ」とお誘いが来た。“聖職”に転身した遠ちゃん、夏休み中も部活の面倒見やら何やらで忙しいらしい。小生も齢63になっても何やかやで忙しい。今シーズンは、結局、手長エビ釣りにも、恒例の秋田の渓流釣りにも行けず仕舞いだった。

相棒のキヨシから誘われたハゼ釣りにも未だ行けておらず、今回は予定を変更して出掛けることにした。職場の同僚・布を誘い、午前10時過ぎに新宿を出発した。ETCなら800円のアクアラインを利用すれば、千葉県・木更津まで1時間足らずで着いてしまう。

すでにキヨシ達は、富津の「新富水路」、木更津の「船溜まり」に釣行しており、状況は聞いていた。キヨシから、「ヒネがやたらに多い」と情報を得ていた木更津の「船溜まり」に向かった。

正午前に着いたが、この日は午後5時過ぎが満潮で、潮は丁度“ソコリ”の状態。「本番は2時過ぎからだが、取り敢えずハゼ丼の材料だけ確保しようぜ」と言うことで、干潮時でも、ある程度水深がある船溜まりの海寄りで竿を出した。

係留されている船と船との間に仕掛けを入れると、ハゼとは思えぬ小さなアタリ。半信半疑で合わせてみると、12、13pのハゼが釣れて来た。“デキ”にしては大き過ぎるが、ヒネにしては物足りない大きさだ。キヨシの言う通り、昨シーズンの最後に生まれた相当遅生まれのヒネと言うのが正解のような気がする。

頻繁にアタリがあるのは、7、8pから10pギリギリのサイズでこれが“デキ”であることは間違いなさそうだ。

完全な潮止まりの時間帯にもかかわらず、“デキ”を中心に入れ喰い状態。キヨシに、満潮時には船溜まりの奥(干潮時には水はない)でヒネが結構釣れると聞いていたので、勝負は後半と考えていた。

3人で小1時間釣ったところで獲物を持ち寄ると、10pオーバーが22、23尾はいた。「よしっ、ハゼ丼や」と言うことになり、小生がハゼを捌く間に遠ちゃんと布で携帯コンロでお湯を沸かし、パックご飯を温め、続いて天ぷらの準備をした。遠ちゃんの車には、例によって何から何まで積み込まれており、途中コンビニで油と麺つゆ、小麦粉を仕入れて万全の態勢である。

久し振りに食べた野外でのハゼ丼の味は、格別だった。1人7、8尾しかなかったのが残念でならなかった。「9月になったら又来よう!」。遠ちゃんは、本番の釣りを始める前から、次回釣行の話を始めた。それくらい今回のハゼ丼は美味かった。

 

午後3時を過ぎると、船溜まりの奥まで水が入り、キヨシに聞いていたポイントにも水が溜まった。この日は大潮だったので、見る見るうちに水深が増していった

ハゼ丼パーティー”の後片付けが済む頃には、十分な水深になった。キヨシに聞いていたポイントに仕掛けを入れると、待ってましたとばかりにアタリがあり、15p近い良型が釣れて来た。正真正銘のヒネハゼである。しかし、その後は12、13pのサイズが多く、10p足らずの“デキ”も頻繁に喰って来る。それでも正味2時間ほどで12p以上だけで40尾近い数が釣れた。

9月も半ばになれば、“デキ”も11、12pになり、ヒネが残っていれば16、17pになっているはずだ。

それにしても釣り人が少ない。この日は土曜日だったが、この船溜まりには他に釣り人の姿はなかった。これほど面白いハゼ釣りが、何故廃れてしまうのだろうか。ハゼ釣りの面白さを知っているご同輩方、是非ぜひ孫や子供をハゼ釣りに誘ってほしい。絶対に失望させることはないはずだ。彼らはこの面白さを知らないだけなのだ。

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