釣行報告

NO.71 新富水路のハゼ釣り

久し振りに千葉県・富津の新富水路にハゼを狙って出掛けた。

相棒のキヨシと共通の友人である丸ちゃんと3人での釣行。小欄をご覧頂いている方ならご存知と思うが、これまで新富水路では随分といい釣りをさせて貰った。ところが、ここ数年、不調が続き以前のような大型ハゼの引きは楽しめない状況が続いていた。キヨシは、毎年のように様子を見に出掛けていたが、「今年も駄目」の報告が続いていた。

猛暑が続いていたため、今シーズン初のハゼ釣り。「利根川に行くか、新富水路へ行くか」と言うキヨシの提案に「もしかしたら…」の思いで新富水路で行く事にした。

3人とも20cm近い大型ハゼの強烈な釣り味を体験しているだけに、諦め切れない気持ちが何処かにあった。「この暑さじゃ一日は無理。午後の下げ潮を狙ってゆっくり行こうや」と言うキヨシの提案で、都営新宿線・篠崎駅で正午に待ち合わせて出掛けた。

途中、のんびりと昼飯を食って午後2時過ぎに新富水路脇の公園に到着。橋を渡る時に水路を見渡したが、日曜日だと言うのに誰一人竿を出していない。「今年も駄目なのか…」。思わず3人で顔を見合わせた。

この日も軽く30度を超える猛暑、短パンにゴム草履での立ち込み釣りなので、川なりに少しでも風が吹いていてくれれば、涼しいのだが…。何はともあれ、仕度を整えて水路に向かった。以前は、国道の橋から下流を“主戦場”にしていたが、川底が泥底で足が潜ってしまい甚だ釣りにくい。橋から上流は底が砂地なので比較的釣りやすいので、今回は上流中心に狙う事にした。

水路に立ち込んで行くと、以前は足元を何尾ものハゼが走ったのだが、今は底を覗き込んでもハゼの姿はほとんど見えない。まずは繋留されている小型船の船陰に仕掛けを入れてみた。水深は50cm程あり、十分な深さである。正直、大きな期待を持ってはいなかったが、何と1投目から水面下に沈んだシモリウキがツツッーと走った。半信半疑で合わせると、いきなり13cm級のまずまずサイズのハゼが釣れて来た。2尾目もすぐに釣れ、小生の上流側に立ち込んだ2人も俄かにやる気になったようだ。

釣れる事が分かったので、キヨシは下流側、丸ちゃんは上流側に移動して本格的に釣り出した。

3尾目、4尾目と順調に釣れた。しかもサイズは全て12cmオーバーのまずまずサイズ。以前のような大型ではないが、今の時期にこのサイズなら十分である。

しかし、更に2、3尾追加した時、変なアタリでチビフグが掛かって来た。時折、アタリがあっても餌だけ取られる事が何度かあったが、犯人はこのチビフグだったのだ。

それでも、少しポイントを換えてやると、再びボツボツと釣れて来た。結局、小生は10m程の間を行ったり来たりしながら釣り続け、午後5時までの正味2時間半で32尾。キヨシと丸ちゃんも20数尾ずつの成績で、短時間にしては十分に面白い釣りだった。

「この分なら、今年は少しは期待できそうだね。今月中にもう一度来ようか」。そんな話をしながら帰路についた。

前のページに戻る