釣行報告

NO.70 シーズン本番のタナゴ釣りを満喫!

40歳にして教職に転身した遠ちゃんから誘われて、今シーズン初めてのタナゴ釣りに出掛けた。

場所は、昨年何回か出掛けて“いい思い”をした手賀沼沿岸部。遠ちゃんは、今シーズン既に2回出掛けており、「入れ喰いですわ」等とメールを貰っていた。彼の学校(中学校)では、部活(アウトドア部)で和竿作りや手長エビ釣り、タナゴ釣りなどを実施しており、遠ちゃんによれば何人もの生徒が釣りに嵌り出したそうだ。

 

近年、学校教育の場で「海辺に近づくな」、「川辺に寄るな」などと唱える教師も多く、子供たちの“釣り離れ”が顕著になっている。

小生も仲間たちと過去12年に渡って「親子体験釣り教室」を実施して来たが、釣りを体験して「つまらなかった」と言う子供はまずいない。自然環境とは切っても切れない関係にある釣りと言う遊びは、子供たちにとって(勿論、大人にも)これ以上はないと言っても過言ではない面白く、「為になる遊び」だと確信している。遠ちゃんのような教師が一人でも多く現れる事を期待している。

 

さて、この日は、のんびりと午前8時半に中野の我が家を出発。「何故か今日は、土曜日なのに道がやたらと空いている」と遠ちゃん。いつも約束の時間ギリギリか遅れてやって来るのに20分も早く着いた。遠ちゃんの言う通り手賀沼に向かう道筋もガラガラ。40分程で着いてしまった。

『北千葉第2機場』近くの駐車場(無料)に車を停め、昨年も竿を出した手賀沼と並行して流れるホソに向かった。湖岸の道には多くの“ランナー”が走っていたが、“我々の釣り場”には、一人のおじさんが竿を出していただけだった。手作りと思われるタナゴ竿を使い、パイプ椅子に腰掛けてのんびりと楽しんでいた。我々も早速仲間入りした。

 

水中には、金魚藻が密生していたが、所々にある切れ目を覗くとタナゴと藻エビが沢山見えた。全長85pのタナゴ竿を出し、仕掛けをセットしたところで卵を忘れた事に気が付いた。試しにおかゆ粉だけで練ってみたが、粘り気が足りずすぐにハリから取れてしまう。仕方なく、遠ちゃんの道具箱にあったグルテンの袋の底に残っていた僅かな分量を練って2人で分けた。

餌を付け、仕掛けを沈めた途端、周囲から何十と言うタナゴが寄って来た。昨年来た時よりも明らかに魚影は濃い。今シーズン3回目の釣行となる遠ちゃんは、すぐに40o前後のオカメ(タイリクバラタナゴ)を釣り上げた。小生のウキにも頻繁にアタリはあるが、1年振りのタナゴ釣り、勘が戻らず中々ハリ掛かりしない。それでも暫くすると、ボツボツながら釣れ出し、時折美しい魚体のオスのオカメも釣れ、嬉しくなる。

 

この日は、「雲量ゼロ」と言ってよい快晴に恵まれた。風もほとんどなく、前日の寒さ(最高気温7、8度)が嘘のような温かさ。そんな状況の中、川底まで澄んだ水のホソ脇に座って美しい魚体の魚と戯れる−まさに至福の時である。

遠ちゃんが得意のアウトドアグッズで湯を沸かし、コンビニで買い込んだカップ麺を2人で啜った。

今年は、還暦を迎えた年だったが、有難い事(カミさんはそう言っている)に多忙を極め、ここ30年来必ず出掛けていた初夏の渓流釣りすら行けなかった。この日は、久し振りに楽しんだプライベートな釣り、実に楽しかった。

釣果の方は、遠ちゃんが50尾台、小生はやっと30尾程と大きく水を空けられたが、負け惜しみではなくそんな事はどうでもよかった。

タナゴのシーズンは、まだまだ続く。少なくともあと2、3回は出掛けたいものだ。

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