釣行報告

NO.58 新富水路ハゼ、今シーズンは期待できそう!     下に追記 9/2

コバブーの北海道・長万部移住、東北の震災、小生とキヨシの腰痛等々の理由が重なって今年は、恒例の秋田への渓流釣行が数年ぶりに中止になった。

「メンバーが減ることはあっても増えることはないからな。こうやって少しずつ行く回数が減っていくのかね…」。8月16日、千葉県・新富水路に向かう車中、相棒のキヨシが呟いた。丸チャン以外は、全員が60歳を目前にむかえる年齢になり、少々感傷的になるこの頃である。

 

この日のメンバーは、小生とキヨシ、共通の友人である剣道の達人、そして丸チャンの4人。地下鉄都営新宿線・篠崎駅で11時30分に待ち合わせた。

新富水路は、上げ潮時でなければ釣りにならない。“潮担当”のキヨシによれば、この日は午後2時からが“地合”とのこと。小生が10分遅れ、丸チャンの携帯目覚ましが鳴らなかった?こともあって予定よりも20分程遅れて江戸川区を出発した。

途中、サービスエリアで食事を済ませ、富津に午後1時に到着。キヨシと丸チャンは、富津港の入り口付近でイイダコを釣る−というので、達人と小生はチョイ投げでシロギスを狙うことにした。どうやら最近、キヨシと丸チャンは“軟体系”に凝っているようで、2人で時々出掛けているようだ。

しかし、富津港入り口付近で小1時間粘ったが、キヨシも丸チャンもイイダコは釣れず、小生と達人もシロギスではなく、10cm足らずのハゼを3尾と2尾。予定通り、午後2時前に新富水路に移動した。

1年振りに訪れた新富水路は、全く変わっていなかった。キヨシの“潮予想”通り、丁度潮が上がり始めたところだった。

「“初物”だから、皆自分で釣ったハゼは持って帰ること!」とキヨシが提案。持って帰るということは、天ぷらにするために開かなければならないという事である。「それじゃ、11cm以上で勝負!!」ということになった。

富津港の入り口のチョイ投げで5尾のハゼが釣れたことで、新富水路にもハゼはいる−と確信していた。猛暑の中なので、4時半までと時間は切ったものの小型も全てビクに入れれば、後でエライ事(50尾も60尾も開くのは大変!?)になり兼ねないからだ。

 

いつものように、あらい橋の下流300m程の所から川に立ち込んだ。素足にサンダルで水に入ると、全く冷たく感じない。膝下あたりまで立ち込み、餌を付けながら足元を見ると、10cm程のハゼがツー、ツーと走った。不調だったここ2年は、見られなかった光景だ。

繋留されているボートの脇に仕掛けを入れると、すぐにツツーとウキが動いた。一呼吸待って竿を立てると、ギュンと手応えがあり、心地良い引き込みで12cm級のハゼが釣れて来た。丸々と太ったきれいな魚体をしていた。

1投目からキープサイズが掛かり、気を良くしたが、2尾目がなかなか釣れない。少し下流に移動して1歩沖に出てみると、すぐにアタリが来た。しかし、釣れて来たのは10cm級、3尾目、4尾目も10cm級で立て続けに3尾をリリース。そこでもう2歩沖に出てみた。すると、12cm、11.5cmとキープサイズが2尾釣れた。

「これはデカイ!」。いつの間にか隣に移動して来ていたキヨシの声に振り向くと、17、18cm級の大型が手元で躍っていた。明らかにヒネだが、新富水路でヒネを見た記憶がない。終了後、丸チャンも同型を1尾釣っていたことが分かったが、キヨシも「ここでヒネを見たのは初めて」と小生と同じ感想。

結局、4時15分に納竿。キヨシが餌切れになったのを期に全員が「もういいか」でジ・エンド。

数えてみると、丸チャンが35尾でトップ、小生が34尾、キヨシが32尾、達人28尾とほとんど差が出なかった。全員が釣った数の3、4割をリリース(11cm以下)しており、ペースとしては、2時間40〜50尾といった釣れっぷり。「数より型」の新富水路としては上々の成績だ。

 

今月末になれば、全体の型はもう一回り大きくなっているはず。「月末にもう1度来よう!」。帰りの車中でそう決まった。

 


(追記  9/2)

8月31日、約束通り再び新富水路に出掛けた。剣道の達人は、学生の剣道大会審判(この達人、実は全日本級の本当の達人なのだ!)を頼まれ、今回は欠席。小生、キヨシ、丸チャンの3人で出掛けた。

この日の潮は、2週間前とほとんど同じ。そのため、前回と同じく午後2時のスタートで釣り始めた。

「二潮経っているから少なくとも5、6mmは大きくなっているはずだけど、今回はどうしようか」とキヨシ。前回は、釣ったハゼを持ち帰り、全員がハゼの天ぷらを堪能したので、沢山のハゼはいらない−で意見が一致した。そのため、今回は数釣り勝負ではなく、大型1尾で“ステークス”開催を決定した。

今回もあらい橋下流200m程の所に入ったが、前回よりも潮が低かった。そのためか足元にハゼの姿がない。そこで、取り敢えず沖まで立ち込んで、水路中央のミヨ筋(船道)に仕掛けを入れた。すると、すぐにアタリがあり、12cm級のハゼが釣れて来た。 これを皮切りに立て続けに9尾のハゼを釣ったが、12cm以上は3尾で残る6尾は11cm台だった。そこで3尾だけをビクに入れた。しかし、9尾目を釣ったところで、その場所に繋留している船が戻って来たので、仕方なく岸寄りまで引き返した。

小生の少し上流の岸寄りで竿を出していた丸チャンは、「全然ダメだよ。もう少し潮が上がって来てからだね」と言う。

戻って来た船が繋留を終わる頃になると、岸寄りの水位もかなり上がって来た。そこで再び立ち込んで釣り始めると、すぐにアタリが出始め、12、13cm級を中心に入れ食い状態になった。

時折、12cm以下も交じるが、それはビクに入れず釣り続けていると、下流に入っていたキヨシが戻って来た。「みんなソコソコいい型なんだけど、大型は出ないね」と言う。こちらも同じ旨を伝えると、並んで釣り始めた。「こっちの方が数は全然いるね」とキヨシ。

3人共入れ食い状態になった。少しずつ上流に移動しながら何ヶ所かポイントを換えてみたが、どこでもよく釣れた。

結局、午後4時半過ぎに納竿したが、小生と丸チャンがビクに入れた数が40〜50尾ずつ。キヨシも30尾程をビクに入れていた。

少なくとも小生は、ビクに入れた数の半分くらいの数をリリースしており、あと1時間釣っていれば確実に束釣り(100尾以上)だったはず。

結局、3人とも際立って大きなサイズはなく、キヨシが釣った15cm弱が最大で“ステークス”は不成立になったが、低調な成績だった昨年、一昨年と違い、今シーズンの新富水路は、ここ何年かでは、間違いなくトップクラスの魚影と断じても間違いなさそうだ。

 

久し振りにハゼ釣りらしいハゼ釣りを堪能、実に楽しかった。今月中にもう1度行ってみたい−そんな気にさせられた今回の釣行だった。

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