釣行報告

NO.56 昨年に続き福島の渓流へ

昨年夏に出掛けた友人の故郷である福島にGW休暇を利用して出掛けた。

今シーズンは、既に北海道で“真夏日”が記録されるなど何かおかしい。福島の暖かさも異常だった。

4日と5日の2日間の日程で出掛けたが、4日の気温は何と28度。「5月にこんな陽気は、記憶にないね」と、御年70歳の友人の父君。

“耳タコ”の感がある「地球温暖化」だが、こうした現実を体験すると、実感せざるを得ない。しかし、折角のバカンスである。雑念を振り払い、午前8時過ぎに会津市内を出発した。

その昔なら、夜明け前に釣り場に着き、明るくなるのを待って入渓したものだが、最近では、すっかりのんびり釣行になってしまった。

阿賀川(会津大川)の支流、桧沢川に入った。時期が時期だけに雪代の心配をしたが、水位は、昨年夏に出掛けた時とほとんど変わらなかった。

 

小生と友人はテンカラで、友人の父君は餌釣りでスタートした。瀬脇を丹念に流す事30分、突然、イワナが毛ばりを銜えた。今年、最初の獲物は22cmのイワナ。少々ほっそりとしていたが、傷ひとつない美しい魚体をしていた。

しかし、その後は何度流しても全く反応がなく、テンカラを諦めて餌釣りに変更した。真夏を思わせる日差しが照りつけ、半袖シャツでも暑いという信じられない状況。

何度か場所を替え、水深60cm程の瀬に餌のブドウ虫を流すと、目印が上流に向かってツンと動いた。軽く竿先をあおって合わせると、水中で白い魚体が反転してガッチリとハリ掛かり。20cm級のヤマメが釣れて来た。

正午過ぎまで粘ったが、友人も友人の父君もノーフィッシュだったので、下流に移動することにした。大きな堰堤があり、上流がトロ瀬、下流が瀬になっている場所に入った。

 

友人とその父君は下流の瀬に入り、小生は上流のトロ瀬に入った。水深は1m近くあり、底石もゴロゴロしていて「ここに居なければ何処にもいない」といった好ポイント。ところが、何度丹念に流してもコツリともアタリは来ない。

逆に下流の瀬に入った友人の父君は、5回のアタリで3尾のイワナを釣り上げた。結局、その場所では、小生と友人はノーフィッシュ。午後1時を回ったので、会津田島の街に出て昼食を取って、午後は周辺の小渓流を狙ってみた。

何箇所か回ってみたが、アブラッパヤの猛攻にあい、小生が20cm級のヤマメ1尾を釣っただけで、再び桧沢川に戻った。下流部のポイントで小生が19cmのイワナ1尾を追加したが、パッとしないので、友人の父君が3尾のイワナを釣った大堰堤下流の瀬に戻ってみた。

 

ところが、たった数時間の内に水位が10cm程上がり、日中の暑さの影響かどっと雪代が出たようで、明らかに水温も下がっていた。

結局、この日は3人でヤマメ2尾、イワナ5尾で終わってしまったが、新緑に覆われた山々は実に美しく、少々暑かったことを除けば、十分に“命の洗濯”が出来た一日だった。

 

翌日は、場所を喜多方方面に移し、一ノ戸川水系を中心に竿を出したが、圧倒的に釣り人が多く、釣果は不調に終わった。しかし、代わりにタラノメ、コゴミ、ワラビといった山菜は“大好漁”。名物の喜多方ラーメンも食べることが出来て、それなりに楽しめた釣行だった。

 

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