釣行報告

NO.53 絶品!シロギスのシャブシャブ

シロギスのシャブシャブをご存知だろうか。小生、シロギスはコブ締めに勝る食べ方はないと確信していた。ところが、「シロギスのシャブシャブって知っています。これが絶品なんですよ。寿司屋の大将に教わったんですが」という話を聞いた。「シロギスのシャブシャブ?」と懐疑的だったが、「鱗だけを引いて皮付きで三枚におろし、昆布を2、3枚入れた熱湯を潜らせ、生醤油に鰹節、あるいはポン酢で食べたら、やめられない止まらない〜ですよ」と自信満々の弁。

 

折りしも東京湾のシロギスが絶好調、この時期になっても束釣り(100尾以上)連発なのを思い出し、「行ってみる」と友人を誘うと、魚好きのその友人、二つ返事で乗ってきた。

午前6時30分、浦安の定宿『吉野屋』に到着すると、土曜日とあって待合所は、多くの釣り人でごった返していた。「あちゃ〜、遅かったか」と思いながら、乗船券を買うと、何と友人と2人で1番と2番。「えっ、シロギスは俺たちだけ」と聞くと、この時期、シロギスは不人気とのこと。確かに、シロギスと言えば、子供連れやファミリーの釣りといった印象が強く、釣り人の数は春から秋が圧倒的に多いそうだ。言われてみれば確かにそうだが、それにしても2人だけとは驚いた。

シロギス船の出船時間は7時30分、この時期人気のショウサイフグやカワハギの船は7時に出船する。そして、7時になった。待合所からは、アッと言う間に人がいなくなり、友人と2人だけになってしまった。

出船間際になって、1人の年輩釣り人がやって来て、結局、3人での出船となった。土曜日に3人の乗合船に乗れるなどついぞ記憶にないことだ。しかも、この日は無風快晴、この時期にしては気温も高く、これ以上望むべくもない好条件に恵まれた。

しかし、釣り始めて少々ガッカリ。潮が全く流れていない。船長に「数より型」とリクエストを出して、このところ束釣りが連発している中ノ瀬ではなく、木更津沖で竿を出した。水深は何と14m。中ノ瀬の水深は25m前後、10mも浅いのだ。「今でもこの水深にいるの」と聞くと、「中ノ瀬程数はいないけど、25cmオーバーが結構交じるから…」と船長。12月も半ばだというのに、この水深でシロギスが釣れるということは、海の中は未だに秋?これも地球温暖化の影響か。

 

潮の流れは全くなかったものの、間もなく渋いアタリで12、13cmのピンギスが一荷で釣れて来た。「こんなのが多いの」と聞くと、中ノ瀬はほとんどそのサイズだが、「潮が効いてくれば良型が釣れ出す」と自信満々。

ところが、1時間経っても2時間経っても潮は一向に流れない。エンジンを切ってブン流しにしても道糸は真っ直ぐ海底に伸びていく始末。それでもシロギスはボツボツと食って来る。12、13cmのピンギスを放流しながら釣ったが、正午までに20尾(18〜23cm)程がクーラーに収まった。

その後も潮は一向に流れず、終始同じような感じだったが、午後2時45分に納竿するまでにトータルで110尾を超え、クーラーの中身も30尾を超えた。

 

あの潮ぐあいでこの成績。潮さえ流れていれば、船長の言う通り、良型だけでも確実に50尾は超えただろう。この時期、逆にシロギスが狙い目−そんな感じを強く受けた釣行だった

さて、問題のシャブシャブだが、本当に絶品だった。カミサンに豚児も大絶賛、久し振りに美味い魚を食べた気がした。是非是非お試しあれ!!

 

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