釣行報告

NO.41 今シーズン初のマブナ釣りは大惨敗

実は3月半ば過ぎからマブナ釣りに出掛けようと考えていた。ところが、出掛けようとする度に天気が悪く、延び延びになってしまった。その内、“花冷え”だか“寒の戻り”だか知らないが、突然冬に逆戻りしたような陽気が続き、乗っ込み態勢に入ったマブナが引っ込んでしまうのではと気が気ではなかった。

そして、迎えた22日の日曜日、相棒に「この時期を逃したら後悔するぞ。マブナ釣りに行こう」と連絡すると、「そこまで言うなら付き合ってあげましょう」との返事。このところ、防波堤のアイナメ釣りに嵌り、他の釣りには見向きもしなかったのに、今回はやけに素直。小生の影響で、釣りに嵌りつつある凡友のコバも誘って、3人で出掛けた。

 

東関東自動車道を潮来ICで降り、まずは北浦西岸土手下のホソを狙った。前日から吹き出した南風は、この日も全く弱まらず、民家近くの竹薮が風に煽られ唸り声を上げていた。「この風じゃ、やれる場所は限られるね」と相棒。幸い、狙ったホソは土手下のため風は直接当らず、何とか釣りにはなりそうだ。

早速支度を整え、10m程の間隔を取って竿を出した。水位は平水時よりも30cm以上高く、水深は1m近かった。しかし、水色はよく期待を込めて仕掛けを振り込んだ。ところが、2分経ち、3分経ってもシモリウキには何の変化も現れない。時々誘いを入れながら5分が経ち、10分経ってもやはりアタリはない。

 

「釣れた!」。間もなくマブナ釣り初体験のコバの声がした。初獲物を見ようと行ってみると、15cm級のコイがハリの先で躍っていた。「そりゃコイだ」と冷たく言い放つ小生にコバは明らかにガッカリした様子。「まあ、取り敢えずアタリがあったのだからいいじゃねーか」と慰めて、少し探ってみようと、ホソの東寄りに移動した。

やはり全くアタリがないと嘆いていた相棒も小生を追い抜いてさらに東寄りに移動して行った。しかし、いくら熱心に探りを繰り返しても、全くアタリはない。

「何か変だね。この時期にここに魚が入っていないわけはないんだが…」と相棒と話しながら、コバがエンコ釣りしている場所まで戻ってくると、「こんなのが釣れた」と大きなダボハゼ見せた。

 

「場所を替えよう」。神宮橋を渡って北浦東岸のホソに移動した。この時点でも風は一向に止まず、むしろ強くなっている感じ。風陰になる場所を探して20〜30mの間隔を空けて竿を出した。

小生は二人の真ん中に入った。仕掛けを入れると、先程の場所よりも10cm程水深は浅い。やはり水色はよく、「今度こそ!」の気持ちを込めてウキを見つめる。しかし、やはりアタリは来ない。

何度かポイントを替える内、明らかに“ボソ”と分かるアタリ。取り敢えず反応があったことに安心感を覚えたが、小型らしくハリ掛かりして来ない。そこで更にポイントを替えた時、水中に沈んだシモリウキが僅かに揺らぐアタリが来た。待望のマブナのアタリと確信しながら、びっくりアワセにならないように静かに竿を立てて合わせた。途端に重量感あふれる引き込みで一気に走った。一瞬「コイか」と思ったが、『竿治』師匠の2本継ぎバージョン(6尺=1.8m)でも止めることが出来たので、マブナと判断、少し強引に浮かせると、9寸(27cm)近い大型が水面に顔を出した。竿で抜き上げるには少々デカ過ぎるので、道糸を手にして静かに抜き上げた。26cmのギンブナ。今シーズン初のマブナを手にして、思わず頬が緩んだ。

 

しかし、結果的に3人で釣れたマブナはこの1尾のみ。その後も何箇所か場所を替えてみたが、コバがコイ1尾を追加、相棒はコイ1尾に40cm級のライギョ1尾という惨憺たる成績に終わってしまった。途中、出会った釣り師もいい人で3、4尾の成績。どうやら、どこのホソにもマブナの群れは入っていなかったようだ。

 

考えてみると、一昨年の秋からマブナ釣りでは、満足な釣果を得ていない。例年なら、この時期、入れ食いがあってもいいのだが…。「何かここ2、3年、マブナの状況がおかしいね」。相棒とそんな話をしながら帰路に就いた。

 

前のページに戻る