釣行報告

NO.24 常陸利根川左岸土手下水路のマブナ

急に残暑が和らいで、朝夕は上着が欲しくなった。関東地方の田んぼでも刈り入れが終わった所が目立ちだし、いよいよ秋の小ブナシーズンが開幕する。小生の最も好きな季節である。農業用水路の水が落とされるこの時期、釣り場はある程度限られるが、30cm以上の水深があれば、小ブナは釣れる。

 

先週の日曜日(9月25日)、満を持して茨城県・潮来に出掛けた。相棒と相棒の友人と小生の3人、いつもの凸凹凸トリオである。東関東自動車道を佐原ICで降り、小見川大橋を渡って、息栖大橋を渡ると、常陸利根川の土手下に沿って延々とホソが続いている。いつもは右岸側のホソを狙っているのだが、「今回は新しい場所を探ってみよう」と言う相棒の提案で対岸に渡った。

 

 

常陸利根川では、レンギョが大群をつくり、時々水面に躍り出る。50cmは軽く超える大型だけに迫力がある。明治時代から蛋白源として大陸から移殖された魚だが、食生活が豊かになった現代、食用魚としてこの魚を顧みる人はなく、魚影は濃くなるばかりである。因みに、中国では、この魚は三枚に下ろして一口大に切り、油で揚げて餡かけにして食べる。小生、一度食べたことがあるが、餡の味さえよければ十分に食べられる魚だと思う。何処かの中国料理の達人、この魚を使った料理を考案すれば、蔵が建つかも知れませんぞ。何しろ捕る気になれば、アッという間に数トンのレンギョが捕れるのだから…。

 

本題に戻ろう!!土手下に車を停め、早速ホソを覗くと、水色、水位とも申し分ない。昨年、『竿冶』師匠に作って戴いた小鮒竿を2本継ぎバージョン(2m)で繋ぎ、軽いシモリ仕掛けをセットして赤虫の餌で釣り始めた。

辺地寄りに仕掛けを沈めると、水深は70cm程あり、底には小枝などが沈んでいる様子。何度か小さな誘いを繰り返すと、シモリウキがツツーッと引き込まれた。軽く合わせを入れると、小気味よい引き込みで5cm級の“柿の種”が釣れて来た。続いて10cm級のマブナが釣れ、和竿の感触を十分楽しんで取り込んだ。3人で10m前後ずつ間隔を取って竿を出したが、相棒たちも竿を絞って、まずは順調なスタート。

 

7、8cmを3尾程追加した後、小さなアタリに合わせると、糸鳴りするような強烈な引き込み。明らかにコイだ。竿が2本継ぎバージョンだったので、少々躊躇したが、手応えからして「大丈夫」と判断。ホソ脇の草むらに抜き上げた。25cm級のきれいな魚体のコイだった。竿が心配になり、すぐに見たが、全く癖も付いておらず、ビシッとしている。流石である。改めて感心してしまった。

その後、1時間程で納竿したが、小生と相棒が14尾ずつ(サイズは5〜12cm)、相棒の友人が10尾と2時間足らずの釣果としては、十分満足のいく成績だった。

 

 

ススキが穂をつけ、アキアカネが飛んでいた。最近、とくに多くなったと感じるアオサギも我々と同じホソで獲物を狙っていた。やはりマブナ釣りは楽しい。TVゲームに興じる子供たちに、この楽しさを何とか伝えたいものである。

 

常陸利根川の地図

 

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