釣行報告

NO.23 新富水路のハゼ、第二弾

8月16日に新富水路に出掛けて3週間弱、「大分育ったんじゃないかな」−言わずと知れたハゼのことである。今シーズンは、東京湾奥部の各ハゼ釣り場は、何処も絶好調。江戸川放水路では、毎週のように10束釣りが記録され、江戸川と荒川を結ぶ新川でも、子供連れでも数釣りが楽しめる状況が続いている。

 

それなのに何故、わざわざ遠路、富津近くまで出掛けるかと言えば、圧倒的に型がいいからである。江戸川放水路や新川でも11、12cmから14、15cmの良型は釣れる。しかし、その割合は1、2割、つまり10尾釣って1、2尾である。残る8、9割は10cm未満なのだ。ところが、新富水路では、その割合が逆になる。10尾釣っても10cm未満は1、2尾しか交じらない。この時期のハゼの1、2cmのサイズの差は実に大きい。新富水路のハゼが大きい理由は、江戸川や新川に比べ、対面積比の魚影が薄いのと、ハゼが好んで食べる青海苔状の水草が多い−この2点だと思う。

 

9月4日午後2時、先日出掛けた同じメンバーで新富水路に到着した。日曜日だというのに、竿を出している人がいない。途中の小糸川に流れ込む水路や養老川周りの水路には、釣友会と思われる何十人もの人が竿を出していたというのにである。

 

新富水路は、満潮時のほんの一時を除くと、いわゆる立ち込み釣りでないと、満足な釣りが出来ない。そのため家族連れなどに敬遠されるのは分かるのだが…。釣友会の連中にも人気がないのは、大人数で攻めればたちまち釣れなくなってしまう−恐れがあるからなのかも知れない。そうした意味では「穴場中の穴場」とも言える釣り場である。

 

「今日も11cm以下放流で」という相棒の提案で午後2時30分にスタート。潮は四分程上がったところだったが、大潮のため流れがかなり速い。早々、膝上まで立ち込んでミオ(船道)のカケ上がりに仕掛けを振り込んだ。軽く誘いをかけると、すぐにシモリウキを明確に引き込むアタリ。竿を立てて合わせると、小気味よい引き込みで13cm級のハゼが釣れて来た。続いて12cm級、15cm級と好スタート。ここでは、同じ場所で5尾、10尾と釣れることは少なく、3尾釣ると、アタリが遠くなった。そこで少し上流に移動すると、再び明確なアタリが出て12cm級が釣れて来た。前回(8月16日)来た時には、11cm未満が2尾に1尾くらいの割合で交じったが、今回は5尾に1尾交じるか交じらないかといった程度。

 

「やはりここのハゼは大きいよね」。小1時間で一旦集まったが、持ち寄ったハゼは、前回来た時に比べて確実にひと回りは大きくなっていた。

その後、もう1時間程釣って納竿したが、11cm以上だけをキープした数は、小生が48尾、相棒が25尾、相棒の友人が27尾と期せずして3人の合計が丁度1束だった。

 

「ここでハゼはいつまで釣れるのかね。10月になったら1回来てみようか」と相棒。江戸川放水路では、10月の声を聞く頃になると、徐々に下流に釣り場が移り、中・上流域では釣れなくなるが、新富水路で我々が釣っている場所は、海から数百mの所。汽水域というよりも海に近い場所だけに、いつまでここでハゼが釣れるのか分からない。これまでは、10月に来たことがなかったので、「今年は10月にも来よう!」と話しながら帰路に就いた。

 

前のページに戻る