釣行報告

NO.21 新左近川の巨大手長エビ健在!     (後日談を下に追記)

「いたいた、“伊勢エビ”級の巨大なやつが!」。昨年、巨大な手長エビを散々釣った新左近川のポイントに何度か出掛けたが、対岸に造られた遊歩道の影響か、小型の手長エビを何尾か見かけた程度で、ガッカリしていた。その後、相棒が、あちらこちらのポイントを見て回っていたが、意外な場所で巨大手長エビが数尾、大きな爪を振り上げながらバトルを繰り広げているところを目撃したと連絡が入ったのだ。

早々、準備を整えて「まずは様子を見に出掛けよう」と、そのポイントに向かった。そこは、昨年のポイントよりもかなり上流の岸辺にアシが茂った場所で、かなり釣りにくそうな所だった。早速、アシ際に仕掛けを入れながら、周辺を観察していると、水深10cm程のアシ原の中でハサミを振り上げて対峙する2尾の大型手長エビを発見!真っ黒な体は凄みさえ感じさせる。しかし、水深が浅過ぎるのと、アシが邪魔になって仕掛けが凄く入れにくい。そうこうしている内に、その2尾の手長エビは視界から消えてしまった。

 

「なあ、居たろう」と相棒。「デカイな」と小生。しばらく目を凝らしていたが、姿が見えないので、ある程度水深のあるアシ際に入れた仕掛けに注目すると、水面下の玉ウキがユラッと揺らいだ感じがした。一呼吸まって竿を立てると、小気味よい引き味で12、13cm級の良型手長エビが釣れて来た。十分に“いい型”なのだが、爪の先まで入れれば確実に20cmはありそうな巨大な奴を見てしまった後だけに少々物足りない。

その後、同じ場所で2尾追加したが、いずれも13、14cm級。相棒は、しつこくアシ原の中を覗き続け19cm級を1尾ゲットしたが、結局、“巨大エビ”はそれ1尾だけだった。

 

 

「この時間帯(正午過ぎ)では、食わないな。日を改めて早朝か夕方やってみよう」と話しながら、ポイントを後にした。幸い、誰にも発見されずに済んだので、今度は時間をタップリ取って、早朝か夕方出掛けてみようと思っている。

この日は、他のポイントでは竿を出さなかったが、昨年よりも水質は良くなっている感じがあり、他の場所でも絶対に釣れるはずだ。今シーズンもしばらく新左近川通いをすることになりそうだ。

 


追記

上記でお伝えした新左近川の手長エビ・新ポイント、実は地元の老釣り師、イヤ失礼、ベテラン釣り師たちには「先刻承知のポイント」だったことが判明した。

 

相棒の休みを待って、先週の土曜日(9日)午前6時過ぎに意気揚々と釣り場に到着、すると我々だけの秘密のポイントと思っていたのに、すでに4、5人が竿を出しているではないか。「ムムムムッ、な、な、なんだよ」、思わず、相棒と顔を見合わせてしまった。さらに、その会話を聞いてビックリ。「一昨日の晩は面白くて10時過ぎまでやっちゃったよ。やっぱり夜の方が食いはいいね。入れ食いだったもんな…」だと。つまり、彼らはこの場所で夜釣りまでやっているのだ。使っていたのもアシの中をピンポイントで狙えるチョウチン仕掛け。竿を操る手つきといい、只者ではなさそうである。

 

幸い、小生が先日釣ったポイントは空いていたので仕掛けを入れてみたが、アタリは遠い。それでもしばらくすると、水中に沈んだ玉ウキがユラリと揺れた。静かに竿を立てた途端、ハリに掛かった手長エビが跳ねて仕掛けがアシに引っ掛かってしまった。爪の先まで入れれば20cmはあろうかという巨大手長エビである。気持ちは焦るが、なかなか仕掛けがアシから取れず、少し無理に引っ張ると、仕掛けは外れたが、手長エビも外れてしまった。足元の水中に落ちた手長エビは、真っ黒な体をした巨大手長エビ。先日、見たサイズと同じだ。次の瞬間、その巨大な奴は、アシの中に消えて行った。「…、…」、残念無念。

 

その後、しばらく未練たらしく同じポイントに仕掛けを入れ続けたが、2度とアタリはなかった。昼と言わず、夜と言わず、あの手ダレたちに攻められているのだから、こんな時間にやって来ても満足に釣れるわけがない−。そんな我々をあざ笑うかのようにメダカたちが、仕掛けの玉ウキをつつきに来た。

 

この新左近川、メダカにアメンボ、糸トンボ、タガメにミズスマシと都会の真ん中の川とは思えぬ生物たちがいっぱい生息している。老釣り師たちの話を聞いていると、相当数の手ダレたちが手長エビを狙って日夜活躍している様子。その間隙をついて手長エビを沢山釣るのは、難しいかもしれないが、これからの時期は、何処でもハゼが釣れる。子供連れでハゼ釣りを楽しむには絶好の釣り場であることをお知らせしておこう。

 

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