NO.50 ◆ハゼ釣り教室
(竿9本、仕掛けに餌、クーラーまで買って1万3000円!!)
釣りの経験があるのは3人だけ、残る6人が初体験−というグループでハゼ釣りに出掛けた。講師役が小生と仕事仲間のT君。
 「いっその事、釣り具を買い揃えることから始めよう!」と言う事になり、江戸川区にある大型チェーンの釣具店に集合した。

 全体的に見れば、釣り具の高級品化が進む今、実はその逆の傾向も…。とくに下町の釣具店では、復活した手長エビの道具(とくに竿)や、ハゼ釣りの道具は、安価なものを揃え出したところが多い。そのことを知っていたので、低予算でも道具が揃うとは思っていたが…。
 講師役の小生とT君以外は、全員が竿(3.3〜3.6mのグラスロッドを9本)を買い、シモリ仕掛け用のセルウキ(ゴム付きの高級品?)に道糸用のナイロンライン(0.8号を50m)、ハリス付きの袖バリ3ケース、小型ヨリ戻しに噛み潰しオモリ、さらに飲み物を冷やすための大型クーラーに魚持ち帰り用の小型クーラー、さらにはジャリメ3パック、青イソメ1パックを買い込んだにも関わらず、会計の合計は1万3000円余り。

 景気のいい話が、ほとんど聞こえてこない“釣り界”だが、何か少しホッとした。この人数で、こんな金額で遊べれば、「釣りをしよう!」と思ってくれる人も多くなり、家族で釣りに−という発想も生まれて来ようというものだ。子供たちが釣りを始めてくれなければ、業界に未来はない。まずは、キッカケが必要なのだ。
道具を揃え、いよいよ釣り場へ。東京湾でも屈指のハゼの魚影の濃さを誇る江戸川放水路。地下鉄東西線鉄橋の少し下流に着くと、潮はソコリ(下げ潮一杯)。数十mに渡って川底が露出しており、慌てる必要はないので、まずは全員で仕掛け作り。
 穂先のリリアンへの道糸の結び方から始まり、セルウキにヨリ戻し、噛み潰しオモリ、ハリスと全てを全員が理解するまでに凡そ30分、餌の付け方に10分、何とか準備が終わった時には、正午を過ぎていた。それでも上げ潮が効き始めるまでには、まだ間がある。
 そこで、様子を見ようと、小生が水深が50cmを越えるあたりまで立ち込んで竿を出してみた。アタリは頻繁にあるものの小型が多く、なかなかハリ掛かりして来ない。それでも30分程で20数尾のハゼが釣れたが、半数以上は5、6cmの小型でリリース。
初心者グループはと見ると、水辺で固まって竿を出していた。時々歓声が上がるので、どうやら釣れているようだ。潮が少し上げ始めたのを期に合流したが、釣れ方は立ち込んだ場所と大差なかった。

 ほとんどの連中が、潮の引いた川底を見るのも初体験らしく、穴から顔を出すカニやハゼに交じって釣れてくるシラタエビにも歓声を上げていた。大の大人でもこれだけ楽しめるのだから、子供たちに面白くないわけがないだろう。昨今、水辺に近付くな−と言う小学校の教師も多いと聞くが、何か間違っていないだろうか。
結局、その後もギャーギャー言いながら3時間余りハゼ釣りに興じ、全員が何尾かずつのハゼを釣り上げて、今回の“ハゼ釣り教室”は終了した。

 今回購入した竿は、マブナ釣りにもニジマス釣りにも使える。これを機会に何人かが釣りを始めてくれることを願ってやまない。