競馬雑記帖

NO.13  どうする静岡、伊豆地方!

釣り界の不況は、一向に改善が見られないが、中でも船宿の乗船者の落ち込みに中々歯止めが掛からない。特に伊豆半島を中心とした静岡、そして伊豆諸島の落ち込みは目を覆いたくなるものがある。今年に入って、同地区では船宿の廃業や転業が相次ぎ、スポーツ新聞の釣り速報欄を見ても悲惨を極めている。

 

このところ、釣りものがパッとしないということもあるのだが、それにしても土・日はともかく、平日は出船している船は数える程しかいない。これでは“商売”として成立しなくなる。

静岡・伊豆から釣り人の足が遠ざかる理由は簡単だ。金と時間が掛かり過ぎるからだ。都心の飲み屋でも座ってウン万円などという店は、かなり以前から閑古鳥が鳴いている。反面、2、3時間飲んでいても3000、4000円などという所は、週末ともなれば行列が出来る店もあるほど繁盛している。静岡・伊豆に出掛けようと思えば、交通費と乗船代で最低3万円は覚悟しなければならない。これでは余程魅力的な釣りが出来なければ、釣り人は足を運んではくれない。

 

10月1日をもって、新しい「遊漁船業法」に則った営業をしなければならなくなる釣り船業者は、正念場を迎えることになる。「漁じゃ食えないから釣り船でもやるか」といった気持ちで釣り船業をやってきたような人達は、退場するしかなくなるはずだ。逆に本気でやる気のある船宿にとっては、チャンス到来とも言えなくもない。

 

不景気だ、不況だと言いながらも、日本人は基本的に“金持ち”だ。納得すれば、金は出す。銀座の飲み屋が閑古鳥なのは、社用族が姿を消したためである。自腹でも座ってウン万円が納得できれば、客は足を運ぶ。閑古鳥が鳴いているのは、自腹でウン万円が納得できないからだ。

静岡・伊豆では魅力的な釣りがいくらでも出来る。厳しいことを承知で言わせてもらえば、船宿の親父さんたちは、企業努力が足りな過ぎる。釣り人がウン万円払っても静岡・伊豆で釣りをしたいと思わせることは、決して難しいことではないと思っている。

今後も釣り船で飯を食おうと考えているのなら、そのことを必死で考えてみることだ。

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