競馬雑記帖

NO.38  福島・旅打ち、第2弾!!

「大丈夫ですよ。私が保障します」。カトーが自信満々に言う。

7月9日、2回福島競馬8日目最終レース『尾瀬特別』、小生の本命は1着で入線した3番人気・タイキエンデバー、2着入線は対抗の2番人気・タイキシルバー、そして3着で入線したのが何と11番人気のケイアイストロング。1番人気のマルターズホビーが着外に消えたこともあり、この3頭の組み合わせ(2)(8)(6)の3連単は何と1400倍近い超万馬券。

小生、その超万馬券を“持って”いたのである。しかし、全馬入線と同時に掲示板には審議を示す“審”の文字。カトーは、その審議を「大丈夫…」と言っているのである。昨年、同じようなことがあり、やはりカトーが「大丈夫…」と言っていたが、見事に降着の“前科”があるだけに全くもって頼りない。

 

今年2度目の福島・旅打ち。小生とコバブーが職場を離脱(クビになったわけではありません。念のため!)したので、今回はカトーが企画&プロデュース。宿泊先もいつもの飯坂温泉から土湯温泉に変わった。

いつものメンバー5人の内、ナベさんに仕事が入って直前で離脱(サラリーマンは辛い!)、某スポーツ紙・競馬欄担当のカトー、現在・素浪人のコバブー、愛すべき短気者・イソベッチ、そして小生の4人。東京駅、午前7時16分発の新幹線に全員が無事乗り込み、今回は1レースが始まる30分以上も前に福島競馬場に到着した。正門前でサクランボの芸術品『佐藤錦』と桃が売られていた。夏の福島はこうでなくてはいけない。

現在、福島競馬場の他にも函館競馬場、京都競馬場でも競馬が開催されており、“その気”になれば36レースが買える。メンバー中唯一の競馬の“専門家”とも言えるカトーだが、この男、以前土曜日の36レース、日曜日の36レース全てを買ってスコンクという快挙を達成したことがある。こんな男がスポーツ紙の競馬担当をしていていいのだろうか。

 

以前、カトーが某スポーツ紙で担当しているコラムのタイトルを「カトーの一声」に変更しろ−と迫ったことがある。彼と一緒に競馬をやっていると、一日に1レースくらい「○○、○○、よーし」と騎手の名前を大声で連呼することがある。つまり、カトーが当たるのは一日1レース、つまり「カトーの一声」ってわけだ。

そのカトーに今回の旅打ちで異変が起こった。土曜日の午前中から「○○、○○、よーし」、「○○、○○、よーし」を連発。結局、土曜日のレースが全て終了するまでに何と「カトーの六声」を達成した。

 

しかし、この日の主役は、珍しく小生だった。函館競馬の最終レース・下北半島特別、小生の本命は7番人気のレヴリ、対抗は5番人気のサララ。本命・対抗を軸に6頭の相手を選んでのマルチ36点買い。最近、多用している購入法だが、これがズバリ嵌った。1着には小生の△ブランシュネージュが突き抜け、レヴリが2着、3着にサララが追い込み、(7)(8)(16)の3連単は何と22万4470円の超万馬券。

枠連、馬連しかなかった時代には、考えられなかった超高配当である。思わず頬が緩んでしまった。6レース的中の快挙を達成したカトーも当然大きく浮いて2人でホクホク顔で土湯温泉に直行した。

初めての宿は、少々露天風呂が狭かったことを除けば、まずは合格点。とくに温泉が肩凝りに抜群の効用があり、小生もコバブーも5回も入ってしまった。

 

そして迎えた旅打ち2日目。前半戦は、前日に引き続きカトーが絶好調(コバブー曰く「近々、天変地異が起こる」)。第1レースから「○○、○○、よーし」を連呼していた。

小生は10レース終了時までズタボロ。前日の浮きもほとんど跡形もなしの状態に陥っていた。ところが、京都のメーンレース、プロキオンステークスで1番人気・シーキングザベストを◎、9番人気・サンライズキングを○にして◎○を軸に6頭の相手を選んでのマルチ馬券が的中。7番人気・△メイショウバトラーが1着に入り、(4)(14)(9)の3連単は12万3650円の超万馬券。福島のメーン・七夕賞も的中して、2日目のスタート時点に資金が戻り、胸を撫で下ろした。

 

そして、クライマックスがやって来た。冒頭の『尾瀬特別』、◎○△の順で入線しており、マルチ馬券のほかにも◎○を1、2着に固定した馬券も持っていたのだ。カトーの自信満々の言葉通り、『尾瀬特別』は無事確定。久々振りに大幅浮きで旅打ちを終えることが出来た。

 

「何度来ても、旅打ちはいいですね。今度は、秋の裏開催・福島に来ますか」とカトー。全員、大きく頷いて帰路に就いた。

前のページに戻る