競馬雑記帖

NO.4  深刻な“専門紙”離れ!

競馬ファンの“専門紙”離れに歯止めがかからない。

現在、JRAの開催は、一部の例外的な時期を除いて3競馬場が同時に開催されている。7、8月は新潟、小倉、函館の3競馬場で競馬が行われている。そして、その馬券は、開催競馬場を始め、多くの場外馬券売り場で2競馬場の全レースと1競馬場の9レース以降の合計28レースが発売されている。そして、間もなく全36レースが発売される(既に一部場外では、発売されている)ようになる。競馬ファンの競馬専門紙離れの最大の原因は、この発売レースの増加にある。

 

現在、競馬専門紙の価格は410円(一部400円)、対して各スポーツ新聞は130円である。これだけの価格差がありながら、内容を比較するとビックリする。あるスポーツ新聞は、以前から競馬欄を売り物にしていることもあり、その内容は実に充実している。このスポーツ新聞を出している新聞社からは、競馬専門紙も出されているのだが、非常に分かりやすい比較をしてみると、現在、関東圏の場外売り場で全レースの馬券が売られている函館競馬の前半8レースが、スポーツ新聞では、“馬柱”付き出掲載されているが、同社の専門紙では、馬名と“本紙予想”のみの掲載なのである。つまり130円の新聞の方が410円の新聞よりも“情報量”が明らかに多いのである。

また、過激な見出しで知られる夕刊スポーツ新聞でも、この夏から前出のスポーツ新聞同様、函館競馬の全レース掲載を始めた。こちらの価格は120円である。これでは、410円の専門紙が売れるわけがない。以前は、競馬場で専門紙とスポーツ新聞両方持っているファンを数多く見かけたが、最近ではスポーツ新聞だけしかもっていないファンが実に多い。

 

410円の専門紙を売ろうとするならば、スポーツ新聞に勝る情報量は勿論の事、プラスアルファーの内容が必要なのは当たり前。競馬専門紙発行各社は、相当な努力をしない限り、消え去る運命にあると言わざるを得まい。

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