第60回有馬記念
GI・3歳上OP （中山・芝2500m）

小欄で再三書いて来たように有馬記念を狙って馬を作る調教師はいない。超A級馬の狙いは天皇賞・秋であり、ジャパンカップである。ジャパンカップを勝ったショウナンパンドラが、体調不十分でここを回避した事が、それを裏付けている。天皇賞馬（4）ラブリーデイも完調は考えられない。また、騎手の好騎乗で実力以上に走ってしまった（3）ラストインパクトも下降線を辿っている可能性大である。

 

それでは、最も“おつり”がある馬となると、菊花賞から直行して来た（11）キタサンブラックと（12）リアファル、前走脚を余して負けた感がある（13）ルージュバックとなりそうだ。この3頭を小生なりに順位付けすると、リアファル、ルージュバック、キタサンブラックとなる。キタサンブラックは、小生が考えているよりも強いようだが、菊花賞は何もかもが上手く行き過ぎた感があり、実力は断然リアファルが上だろう。ルージュバックも牝馬の特典で53kgで走れるのは大きく、同じ3歳馬の中では、リアファルに肉薄する可能性もあると考えている。

 

他では、馬にはほとんど興味はないが、M・デムーロ騎乗の（9）サウンズオブアースも騎手の力で3着なら可能性がありそうだ。また、連勝中の（6）アルバート、（7）ゴールドアクターにも3着に流れ込む可能性もなしとはしない。

 

順番が全く逆になってしまったが、本命は（15）ゴールドシップである。近年全く勝ったことのない6歳馬、不利が周知の事実となっている外枠発走と負の条件が重なっているが、それでも完調ならばこのメンバーには負けないと思っている。過去、50年近く有馬記念を見て来たが、「最も強い勝ち方をした馬は？」と問われれば、迷うことなく2012年のゴールドシップと答える。6歳になった今でもドゥラメンテがいないこのメンバーでは、最強と信じる。ヤンチャなゴールドシップが、最も力を発揮するのは紛れもなく中山の2500mのはず。ここは有終の美を飾り、引退式に臨んでもらいたい。逆転の可能性があるとすれば、まだ底を見せたとは言えないリアファルだけだろう。

 

※昨年の有馬記念の時、今年一年で小欄を閉じると記した覚えがある。「別にそれ程大袈裟に考える必要はないんじゃないの。どうせ皆参考程度に見ているだけだから」と“馬友”に言われ、その気になってしまった。取り敢えず、来年も続ける事にしました。よろしかったらお付き合いください。

 

来る年が皆様方にとっていい年になる事を願っております。

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・ 単勝

（15）1,000円

 

・ 馬単

（15）→（12）に3,000円、（12）→（15）2,000円

 

・ 3連単

1着…（12）（15）

2着…（12）（15）

3着…（4）（6）（7）（9）（11）（13）

         12点に各2,000円

ゴールドシップは、間違いなく一生懸命走っていた。8着とはいえ、優勝馬とは0秒3差、「もう少し内枠だったら…4コーナーまで我慢して追い込めば…」と言っても詮無い事。2コーナーからの大まくりは久し振りに「らしさ」を見せるものだった。今回の敗戦は彼の戦績に何の傷もつけまい。

 

最下位に敗れたリアファルは、大丈夫なのだろうか。上位入賞馬は、彼以外全てが先行した馬達だった。その点でもゴールドシップには辛い競馬だっただろう。前半1000mが62秒4の競馬で最後方では無理があったと言わざるを得ない。結局、現在最も調子が良かった馬が勝っただけの競馬に終わってしまった。一日も早いドゥラメンテの復帰を願ってやまない。

 

今年も小欄をご覧いただいた方々に心底から感謝致します。

 

購入3万円。配当0円。（△3万円）