怪物島編
(初出 1967年)

ジョーとジェットが流れ星になり、美しく幕を引いたはずの「サイボーグ009」……と思ったら、結局、「ヨミ編」と同年のうちに、さっさと復活してしまったという、その問題の復活第一作が「怪物島編」。
この復活に関しては、まあ、賛否両論あるわけでして、「ヨミ」で終わってた方が作品としてまとまりがよかったという意見も理解できるのですけれども、しかし、私は復活バンザイ派。だって、あそこで終わってたらフランが片思いのままでかわいそうだもん。復活しなかったら「移民編」も93ラブラブもなかったもん。それに、私は後期石森絵のファンですので(今は前期絵も好きだけど)、昔の絵柄の009しかなかったら、ファンにはなってなかったかもしれません(はっ、でも、そしたら、仕事サボってこんなHPつくってることもない、まっとうな大人になっていたかも……)。ちなみに、石森先生に「連載ヤメルナ!」とかいってカミソリ送りつけたのは私ではありません。念のため。さすがに、この頃は私も物心ついてませんでした。
さて、20年前に読んだ時は「ああ、結局、イワンが助けたんだー。なんだ。」という程度の感想しか持たなかった(そして、やはり立ち読みですませた)「怪物島編」なのですが、この間、久しぶりに買って読んでみたら、意外にも、お楽しみポイント満載でした。下手したら「マイ・ベスト・009」かもしれない。読んだことない方には、ぜひ、一読をおすすめしたいところです。「島村ジョーと愉快な仲間達」復活の喜びを、しみじみ噛みしめることができます。
ということで、以下、「怪物島編」における私の「スキスキ・ポイント」を、だらだら羅列してゆきますが、これから原作を読んでみようという方は、ご覧にならないほうがよろしいかと、一応、注意喚起させていただきます。このサイトは、ここに限らずネタばれまくりですが、特に「怪物島編」は、何も知らずイキナリ読むのが楽しいと思いますので。では、行きます。
「怪物島編」のココが好き!
(1)みんなが一緒に住んでいる
ヨミ編の前(てことは、ミュートスサイボーグの後か)では、みんな、バラバラにそれぞれの生活をしていたゼロゼロズですが、今回は、さすがに9と2が生きるか死ぬかの瀬戸際だったためでしょう、全員ギルモア研究所に残って一緒に暮らしています。その疑似家族っぷりが、ほのぼのしていていいんですよー。ヨミ編でテンパりまくった後だけに、しみじみ嬉しい。
だってね、どうやら39以外はみんな外でお勤めしてるみたいなんですよ! で、夕方になると帰ってくるんです! 背広を着たみんなが「ただいま」って言ってゾクゾク帰ってくるのを見て、私、なんだか泣きそうになりましたよ。ああ、みんな、パパみたいだよう! おかえりー!!(ところで、張さんの「ただいま、アルヌール」は、いつもの「アル」語尾にかけたのでしょうか…)
(2)みんながお仕事している
で、つながるんですが、どうも139以外は外で仕事してるらしいんです。いったいナニをやってるんでしょうか? 6、7は中華飯店なんですけど、他の人もそうなのかなあ。うーん。普通の会社勤めだったりすると楽しいんだがな。
しかし、BG 残党が攻めてきてお家がつぶされちゃったら、あっさり、「よしっ! とにかく あすから みんなしごとはやすみだ!(by 004)」となるわけです。まあ、仕方ないとはいえ、そんな簡単に……。無断欠勤はいかんよ。これだから外国人労働者はとか言われてしまいますよ。退職するなら届けを出すように。
(3)93もしや一歩前進?
…だって、皆がお外で働いている時に、二人は呑気に湖へドライブなんか行ってるんですよ。子供達、甘やかされてますね。ま、おそらく家事一般をひきうけているらしいフランソワーズはともかく、島村、お前は働いたらどうだと思うのですが。ハーフだから仕事につけない、なんて言ってる場合ではありません。他の人達は明らかにガイジンです。病み上がりのジェットだって働いてるというのに。
ま、ドライブ自体はどうというアレではなく、そこで、今回の事件に巻き込まれるキッカケ「丸角八郎さん」を拾っちゃったという話なのですが、この後、93カップリング推進派にとっての要チェック・セリフがありますね。そう、丸角さんの世話をしているフランを見てジョーが言った
「ウフフ 003 ちがった……アルヌールは……サイボーグ服を着ていると男の子みたいだけど……そうやっているところは……とってもオンナの子らしいや」
です。よいでしょう、よいでしょう。アンタ今頃何言ってんのっていう感じもするけど、何も言わないよりはマシです。でも、フランソワーズは初めっから、あれだけスイートで充分女の子らしい女の子だったというのに、今まで、何だと思っていたのでしょうねえ。大体、男性と同じ防護服を着ているからこそ際立つ女の子らしさに気付かないなんて、島村くん、感性、幼稚園児並みですよ。ああ、なんか、もったいねえ。少しはオタクの鑑賞眼・審美眼を見習ってほしいものだ。
まあ、島村君にとっての「女らしさ」っていうのは、イコール「お母さんっぽさ」なのですよね。わからなくはないけどさ。若い娘にはそれ以外の魅力もあるのにな。ま、いいか。
(4)丸角八郎 記憶奪回作戦
これについては、多くは語れません。ともかく読んでください。まったく博士の考えることって、これだから……というか、アナタ達、よってたかって何遊んでるんですか……。私の「ラブ・ポイント」は「ハイスピード遊泳療法」が丸角さんを喜ばせるだけの結果に終わったピュンマさんの、ちょっとガッカリした顔です。
(5)6&7 軽口・仲良し絶好調
生死の狭間をくぐりぬけ、ますます深まる二人の愛(この二人だから、すごく軽い書かれようだがな)。でも、お金のことはキッチリさせとく、このあたりのケジメのつけ方がオトナだ。
(6)ハリケーン・ジョウ
「どこへ行く気アル?」「さあ……とにかく ひとのこないところさ……」という、考えナシの島村。車の運転ヒドすぎ。どうしたんだ、いったい?
(7)張々湖飯店 繁盛中
らしいです。車は、また買ってくれるってさ。研究所も建ててくれるらしいし。
(8)娘さん、相変わらず
ちょっとイヤミさんです。かわいいです。
(9)怪物島上陸作戦
ビジュアル的に一番笑ったのが、ここ。「ふつうの漁師らしく見せかけて」と言われても、アナタ達、もともと、あまり普通じゃないからなあ、たたずまいが。004の「赤頭巾ちゃん」に萌え。
(10)「黒い幽霊」がいるかぎり…
「しょせん おれたちは家(ホーム)をもつことはのぞめないのだ!」と、こんなお話(失礼)でも、ビシっとシメてくれるのは、アル様。でもね、アルさん、皆が集まれば、そこがどこであろうと、アナタ達の「家」なんじゃないかなあ。私は「怪物島編」読んで、ほんと、そう思ったのですよ。
ま、つまるところ……
| 祝! ジョー&ジェット生還! |
| 祝! 「サイボーグ009」再開! |
ですね。この話はこれにつきる。
そういや、ほんとにどうでもよいことなのですが、結局、その後、丸角八郎さんは、どうしたんでしょうね……。