妄想を阻むもの

私はともかく3びいきです。そして、実は9が少し苦手。93カップリングについては、「3の相手は9じゃなきゃイヤ」というよりは、「3が9を好きなので応援」という立場です。なので、9がちょっとでも他の女にやさしくしているシーンを見ると、すごく腹が立つのですが、3が他の男にモテてるとか(あまりないので、ツマランのだが)他の男に親切にしてやることには、全く寛容です。「あんたにはジョーがいるでしょ!」などとは思いもしません(私が思うまでもなく、本人がそう思っているのが明らかなので、これもまたツマランのだが)。

で、話はファン・フィクションのことになるのですが、そういうわけで、私は、93以外の3受け小説を何の抵抗もなく読めます。というか、ぶっちゃけた話、そういうのはかなり好きです。43も23もいいし、兄妹風味も仲間風味も好き。もちろん、恋愛感情アリも全然オッケー。両方から思いを寄せられる話なんか読もうものなら、「そうそう、こうでなきゃ」とか「ま、美人で紅一点なんだから、これぐらい当然よね」などと、大変よい気分になります(自分がモテているわけではないのに)。嬉しいことに、最近はそういうカップリングの同盟ができたり祭りがあったりで 、おいしい妄想 SS も見つけやすくなり、3びいき者としてはかなり楽しい思いをしていました。ところが……

なんということでしょう、大好物なハズの3受けカップリング妄想に、「うっ、これ以上はムリ」な一線があることに、ある日、気がついたのです。

それに気づいたのは、ある SS を読んだ時のこと。そのお話は、4が3のことをずっと好きで、ある事件をきっかけに3が4の気持ちに気付いてしまう。で、3の気持ちも4の方へ傾いてしまい、9への態度がぎこちなくなる。9も3の変化に気付き、43の仲を疑うように……というものでした。心理描写も丁寧で、話の流れにもムリのない、客観的には大変ナイスな43話だったのですが、ところが、私、不覚にも、「これ、続き読むのツライな……」と思ってしまったのです。その理由は、こともあろうに、「この後の島村の落ち込みっぷりを想像すると、痛々しくて読めない」。

いや、私の想像では、ジョーさんはフランに心変わりされたら、恐ろしく落ち込むと思うんですよ。それは、もう、シャレにならないぐらい。だって、この人、呑気だから、フランが自分に愛想をつかすとか、フランを他の人にとられるなんてことは、考えてみたことすらなさそうだもの。だから、いざ、そういうことになったら、予期してないだけに、すごいショックを受けそうだなあと。「捨てられる」っていうのは、この人にはキツいだろうし……。まあ、そのあたりは想像の域を出ないし、そもそも妄想話だから別にいいっていえばいいんだけど、我ながら驚いたのは、自分の中に「そういう風に落ち込む島村は見たくない」という気持ちがあったことです。いや、だって、どっちかというと「こいつは一度、痛い目をみて思い知るといいのだ」と思っていたはずなんでねえ。それが、「ふられる島村が気の毒で、話の続きが読めない」というのは。うーん、よりによってヤツに情けをかけるなんて、なんというか、ヤキが回ったって感じですな。これも、年とったせいかしらねえ……。

……かといって、じゃあ、私にとっての妄想許容範囲は「9以外→3の横恋慕、片思い」までなのか、「9以外と3の両思い」はダメなのかというと、実は、そうでもありません。両思い話で普通に最後まで読めたのも幾つかあります。そこで、もう一歩、無駄に踏み込んで考えてみますと、要は、落ち込むジョーが出てこなきゃオッケーなんですね。なので、例えば、次の場合なんかは大丈夫みたいです。
  1. ジョーが3ラブでない(ex.: 他に女がいる、もしくは男がいる、3が告白せず片思いのまま9をあきらめている等)
  2. ジョーがいない(ex.: 死んでる、長い間行方不明になっている、事情は不明だが存在が感じられない等)
……まあ、これが私のジョーさんに対する「情け」なのか、単に、鬱ジョーにちらちらされると、うっとうしくてラブ妄想にひたれないので、どっか行っておとなしくしててくれってことなのかは…………どっちでもいいですよね、ええ。