(だらだらやってきましたが、さすがにこれで終わりです。)
ハインリヒも戦死してしまい、地球に帰ることもかなわなくなったゼロゼロズ。こうなったら、なにがなんでもゾアを倒すしかありません。
ということで、物語もいよいよ佳境を迎えたのですが。
……すみません。なんか、正直、もう、このあたりのことは何も覚えていないです。だって、これ見たの去年の年末なんだもん……(そして、今はもう10月)。
覚えてなくて言うのもなんなのですが、だいたい、ゾアとの決戦シーンって絵としては特に何も出てこなかったんですよね。一同がボルテックスのある所(ボルテックスってなんか、黒いモワモワしたものだったような。これもよく覚えていないんですが)に到着した時は、ゾアは、もう、ボルテックスの中に先に突入してしまっていて、それを追うために、島村がイシュメール号の艦内からイワンのテレポーテーションでボルテックスに送り込まれて……
で、ちょっとしたら、島村が白く発光してイシュメール号に戻ってきたと。まあ、見てる方からしたらそれだけでしたので。主人公の戦いの一番の(そしてこの映画の場合唯一の)見せ場であるはずの部分(つか、一応、物語としてもクライマックスのはずなんだが)を語りだけですますっていうのも、改めて考えるとかなり大胆な処理の仕方ですね。
ということで、「ボクは帰ってきた」とぼーっとしつつも、皆が見てないところで何が行われていたかを発光したまま語りだす島村。
まず、ボルテックスとは何ぞやということになるんですが。これは、なんと
宇宙の超生命体
……なんですと。そう言われたところで、どう反応したらいいのやらという気はするが……まあ、なんか、生き物なんですね、はい。
これを聞いてハっとなる
我らが、もとい私のコズモ博士! 「超生命体! ということは、コントロールは……」
「コントロールはできない!」
……ああ、コズモ理論、破れたり!(一応リマインドさせていただくと、コズモ博士はボルテックスのコントロール理論を研究し、完成させた(?)人です)。
実を言うと、私的にはここがこの映画で一番ツボった箇所なんですが、でも、登場人物の皆様方にはどうでもよいことらしく(まあな)、さらっとスルーされていました(そして、コズモ博士本人が落胆している様子も特にうかがえませんでした)。
まあ、そういうわけで、ボルテックスは超生命体であって、コントロールどころか、人間やら宇宙人やらサイボーグごときがどうこうしようと思うこと自体、ちゃんちゃらおかしいわ!といったレベルのものらしい(よくわかりませんが、超生命体だからそうなのでしょう)。
それは、悪の権化ゾアとて同じこと。で、ゾアはボルテックスの中で欲をかいてエネルギーを吸収しすぎたため、自滅したということです……なんかしまりのない決着ですが、とりあえずめでたし。
で、そういう島村はボルテックスの中で何をやっていたのかというと……何やってたのかよくわかりませんが、そうやって島村が語っているうちに、なんと! イシュメール号の前に、いつのまにやら地球の姿が!
……実は、島村、ちゃっかりボルテックスと同化(?)した一瞬に、地球への帰還を望んでいたということらしい……いや、もう、ボルテックスって何なんですかね、超生命体って、それ、どういうおとぎ話の魔法使いですか。(しかし、ボルテックスがそれなりの意思を持っている生命体ということにしとくと、なんでゾアの宇宙征服のお願いはきいてもらえず、島村のお願いはきいてもらえたのかという説明はそれなりにつくかと。それが、ボルテックスがコトの善悪を判断した結果なのか、見た目その他の好感度で判断した結果なのかはわかりませんが、どっちにしたって、島村の勝ちで納得いくセンだし。)
そして、この映画を見たおそらく誰もが心の中で入れた突っ込みだとは思うのですが、私も入れさせていただきます。これが突っ込まずにおられようか。
島村、やっぱり地球に帰りたかったんじゃん……
なにはともあれ、このちゃっかりしたリーダーのおかげで地球に帰ってきたゼロゼロズ。本来ならミッション成功を喜びたいところですが、今回の戦いには大きな犠牲が……。宇宙研究所の近くの海辺に立てた台風がきたら壊れそうな十字架に形見のマフラーをまいて、ハインリッヒの死を偲ぶゼロゼロズ&ギルモア博士。
この暗い雰囲気にいたたまれなくなったかコズモ博士、ギルモア博士に「もう一度、004そっくりのサイボーグを作ってください」などと、色々な意味で的外れな発言を。(いや、これでこそ、私のコズモ博士ですよ。)
専門外とは言え、科学者なのにサイボーグの作り方がわかっていないらしいコズモ博士の発言に、カっとなるジェット。「やめてくれ! サイボーグにされた人間がどんなにつらい目にあってきたか、この、ハインリッヒのことを思えばわかるはずだ!」……さすがに、ジェットはサイボーグは人間を改造して作ることはわかっているわけですが……なんだろう、ていうか、ポイントはそこでいいんですかね。いや、確かにそれも問題には違いないんだけど、もっと、こう、その前に、そもそも「そんなことしたってあのハインリッヒは、俺たちのハインリッヒはもう帰ってこねえんだよ!」という話なんじゃないのかと思ったり。
さらに暗くなる空気。ところが、そこへ、「そうさ、作るだけ無駄だぜ!」と、いやに明るい声が! えっと思ってみると、そこには、まさか、まさかのハインリッヒの姿!
……これも、なんと、ボルテックスと同化した一瞬、島村が彼の復活を願ったために起きた奇跡。すごいです。なんだかんだで抜かりないです、島村。だてにリーダーやってません。
しかし、一つ、やっかいな問題が……なんと、ハインリッヒさん、生身で復活してしまったんです。そして、「もう一回、サイボーグに改造してくれ」と、ギルモア博士に頼むのですね。せっかく生身の体に戻れたのに、どうして……と言う仲間たちですが、ハインリッヒとしては「俺はサイボーグの皆の仲間なんだ。でなきゃ、生き返った意味がねえ!」ということらしい……うーん、なんで、こう、大雑把な話のくせして、どさくさまぎれに微妙なネタをふってきやがるかな、この脚本は。ま、いいんだが。そして、ここで振り返りざまに「なあ、ジョー!」と伝説のウインク、バチコーン!かましで、まあ、なにはともあれよかったよかったという終結ムードに。それにしても、超銀のハインリッヒって顔色が悪かっただけで、性格的には普通に陽気なアンちゃんだよね。
さて、最後にもう一つ微妙なシーン。夕暮れの崖っぷちに一人たたずむ島村。そこへ、おずおずとやってくるフランソワーズ。
「なぜ、ボルテックスでタマラのことを願わなかったの? 生き返ってほしいって……」
……うわー、聞いてどうすんだ、それ。
対して、答える島村。
「……わからない」
……まあ、そうとしか答えようないですよね。そもそも、ボルテックスと一体化した一瞬にハインリッヒのことを思いついただけでもたいしたもんだと思うのですが。だいたい、娘も、これ聞いて島村に「あ、しまった、忘れてた!」とかって素で落ち込まれても、「さすがにそこまでお願いするのは図々しいだろうと思ったから、やめといた」とか冷静に答えられても、どっちにしてもキツいと思うのですが。
これ、ハインリッヒを都合良く生き返らせてしまった以上、こっちをスルーしたらまずいとか律儀に思ったんでしょうかね、脚本の方。でも、ここはどう考えても、島村には「わからない」としか言わせようがないし、皆が納得する説明とか正当化って絶対ムリでしょ。だまってスルーしとけば、観客も別にタマラのことなど思い出しもしなかったと思うんだが、なんで、わざわざなあ。
……と、見ている方としては、なんとも複雑な気持ちになるのですが、映画の中の9と3は気持ちの切り替えが早くて、9は「キミと一緒にフランスに行くか」とか言ってて、娘もあんな微妙な質問をした割にはコロっとうれしそうにしているので、もう、これでいいみたいです。いいんだかな。
そして、サバ君もいやに明るい笑顔で「ボクもコマダー星に帰れることになったんですよ!」と、イシュメール号で飛んで行ってしまったのですが……あれ、コマダー星人ってゾアに皆殺しにされたんじゃ……?
………いや、だ、誰かいるのかな……いるんだよね、きっと……。
一抹の不安を残したまま、「10億光年の愛」のメロディーにのって、おしまい。
こうしてふりかえってみると、超銀河伝説、やっぱりネタ宝庫でしたね。「これは、アメリカのスターウォーズの人も参加した映画だから、いい映画なはず!」と、まじめな顔してこれを見ていた中学生時代の自分を思うと、なかなか感慨深いものがあります。
ところで、これ TSUTAYA で借りてきてもらった DVD を見たのですが、生還した4と2が「カナダで一緒に牧場やろうぜ!」という伝説シーンがなかったようなんですが、カットされてたんですかね。ま、でも、回想シーンのキラキラ海辺を走るハインリッヒの映像や、殺人ウインクが見られただけでも満足です。
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