「未来都市」感想

すいません、今回、絵、トーン貼り(貼ってないけど)なしで、勘弁して下さい。疲れた。

いえね、日曜、仕事で遠出して夕方遅くなりそうだったから、見られないと思ってたんですよ。そしたら、思いがけず早く片付きまして……。いえ、ムリヤリ終わらせたんじゃないですよ。自然に終わったんです。決してブッちぎったんじゃありません。

……なんて、ここで言い訳する必要ないですよね。感想。見られてよかった。見られなかったばかりに無駄に思いをつのらせ妄想をふくらませるより、この日のうちに、一つの夢にカタをつけられてよかった、という気持ちでいっぱいです。以上………あ、いかん。いきなりシメてしまった。

ええと、では、いつも通り、順を追っていきましょう。

冒頭、いきなり赤いオーロラ。一面のバラの花の上に並んで転がる93! そして、いやがおうにも期待を盛り上げるジョーさんの謎の独白……は、ちょっと、書き取れませんでしたが。「その時、ボクは003と一緒にオーロラを見ていた。薄れゆく意識の中でバラの香りだけが……」でしたっけ……ロマンチックじゃありませんか。いやー、すごくイイことありそうなツカミ……だったのになあ。

ということで、エッカーマン博士の実験未来都市に何かを受取りに来たゼロゼロズ一行。すみません、この人達、何を取りに来たって言ってました? 今回、ヒヤリング、すごく悪いです、私……モンブランって聞こえたんですが……。

さて、エッカーマン博士から未来都市とスフィンクスについて説明を受ける皆さんですが……。実は、今回、平成設定のアル兄様が、どれだけエッカーマン博士&スフィンクスにつっかかってくれるのか気になってたんですよ。下手したら、この役もジェッたんに振っちゃうのか?などと余計な心配もしたのですが、なんでしょ、驚くほど原作通りでした。「指紋がないヤツはどうするんですかね?」もやりましたし。うむ。私の中では、「平成アルは、面と向ってイヤなことをワザワザ口にする原作アルとは違う人だ」というイメージがすっかり出来上がっていたので、ちょっと、びっくり。

しかし、エッカーマン博士、もともと人間離れしたルックスではあったが、髪の毛の色を真っ白に塗るとすっかり地球外生物だな。他の色で塗ったらもっとスゴイことになりそうだが。

スフィンクスはよい声ですね。眼も、ちゃんとエジプト壁画調なのですね。

そういうわけで、このあたりはずっと原作通りで、ハインリヒ、スーパーコンピューターにいちゃもんつけまくってます。しかし、皆のために「何とか」を用意してくれたエッカーマン博士を前に、彼の成果物にケチをつけるようなこと言うのはなあ……この設定だと、かなり大人げないような(原作はゼロゼロズの方が、いわば恩人だから、まだしもね。失礼には違いないけど、ハインリヒも「あの」ハインリヒだし)。

指紋登録でハインの指紋付き人工皮膚手袋登場。で、娘の番になって……おや、台に手をのっける前に、眼で見て惚れてますな、スフィンクス。まず、ルックスからですか? 私と一緒ですね。

一目惚れにより変調をきたすスフィンクス→モノレール暴走→「やっぱり機械は機械」云々発言……このあたりの流れ、セリフも原作通り。

この未来都市にはまだ住民が入っていないという設定ですね。すっきりしてていいかも。何はともあれ、エアカーで見学のゼロゼロズ、この街にちっともいい印象を持てないらしく、「ソッケねえ」「何か冷たい」「気に食わねえ」と言いたい放題。

そんな人工都市の冷たさなんか意に介さず、てか、全然、景色なんて見ちゃいないのは、さすがのギルモア博士。「そうしておると若夫婦のようじゃのう」と、前に座る139を眺め、一人、疑似家族妄想に浸るのでした。

この後、4のエアカーにモノレール直撃から廊下の49「キカイ話」まで、ほぼ原作通り。

なぜだか不安を感じ廊下に一人たたずむ娘(ジョーを待ち伏せしていたのではないと思いたい)。心配して声をかけるジョーさん。おお! ついに、平ゼロ初の「恐いわ、ジョー」が出るか…………と思いきや「009」ですと!? 違うでしょ! 「恐いわ」といったら「ジョー」! 「恐いわ」は「ジョー」の枕詞なの! 試験に出すわよ! だめじゃん、もう。くっつき方も足りないし。だいたい、せっかくフランにすがりつかれたというのに、どうして、そこで街の様子なんか見に行くんだ、ジョー。かわすな、コラ。まあ、でも、スフィンクスは、これ見て「本命」認定したようです。

ということで、ジョーさんに集中攻撃が始まったところでCM。なんか、ここまでの展開、すごく早かった気が……。

さて、集中攻撃を受けるジョー。通信で聞いてみると他の皆は無事らしい……てか、エッカーマン博士につきそっている3以外は全員、おとなしく固まって一つ部屋にいるんですけど。意味もなく単独で街の様子なんて見に行くから、そんな目にあうのよ、しまむー……。

中央制御室に戻ろうとするフラン。エアカーが言った通りの所に行かないので……叩いてますよ、パネル! 「ねえ! ちょっと、聞いてるの !?」……かわいいわ! この娘にうちの i Mac 使わせてみたい。さぞかし、叱りとばしてくれることだろうな。

原因がわかるまで、皆の所に戻れないというジョーさんに、「ボク達は一心同体」「それぞれが腕、脚」「目、口」「腹」ときて「一人の敵は、皆の敵」と、各メンバーから口々に暖かい言葉がかかるのも原作通り。いいシーンですよね。コイツラいつの間に、こんなに仲間意識が強くなったんだろうという気もしないでもないんだけど……。まあ、いいです。もう、折り返し地点だし。

「スフィンクスは003に一目惚れし、ライバルと思われる009に攻撃をかけている」と推理するギルモア博士……それを聞いたジェッたんの発言。今回、一番のひっかかりポイントですね。ちょっと、セリフは忘れてしまいましたが、スフィンクスがジョーをフランの本命と判断したことをカンちがいと言っています。

それにしても、都市管理コンピューターにどうして理想の女性のタイプなんかプログラミングするのでしょうか。それやったのって、カール? 自分の余命がいくばくもないことを知って、せめて死後、タイプの女の子が住民として入ってきたら捕獲しようとか企んだのでしょうか。そして、男性からみた理想としてわかりやすい原作フランならともかく、あの、何でしょう、ビミョーというかゼツミョーな性格(面白いけど)の平成フランが理想のタイプっていうのは、いったい………いえ、何でもありません。すいません。

フランのクローン・ロボットも出現し爆発してしまいました。泣いている島村の所にやってきたジェッたん、ここでも、スフィンクスはお前をフランソワーズの恋敵だとカンちがいして、と言ってます。やたらと強調されるカンちがい

といったところで、中央制御室に戻りますと、モニターにはちゃんとフランの現在位置が出ているわけです。今回は、コードみたいなので接続して洗脳してるんですね。で……なんと、ジョーさん、自分もスフィンクスに接続してくれと頼みます。ほう。で、他の人は病院に突入すると。それは、いいんだけど、ジョーさん、スフィンクスの「誘惑」っていうのはやめて。すごくハズカシイです。「洗脳」って言ってください。

で、その、誘惑されてるフランソワーズさんですが……
「愛する人とバラに囲まれてオーロラを見るのが夢だった」


……オーロラとバラ。欲張りっていうか食い合わせ悪そうっていうか……それって両立するんだ?……ていうか、バラ、咲いてたんだっけ、播いてあったんだっけ……咲いている上には寝れないよね、痛いし。ていうか……
……これ、脚本書いた人、誰 !?


あの、こういう、そこらの凡人には決して思い付くことのできない壮大で独創的なドリームは、劇中人物の、ではなく、どうぞ、ご自分のものとして大切に心にしまっておいてください。

さて、妄想世界に現れたジョーを撃とうとするカール。かばうフラン。……で、なんか、あって……? だめだ、この辺、覚えてません。気が付いたら、なんか、すごい恰好で泣いているカールの姿に目が釘付け。カワイソウじゃないの。ちょっと、あんた達! 追い討ちをかけるように二人がかりで高い所から説教するのは、やめなさい。情けってもんがないの? この辺、私、なんか、キャーキャーいってて、二人がどんな立派なことを言ってカールをへこませたのか、聞いてませんでした。

9が直に脳内(?)へ行ってしまったせいか、病院の方の突入シーンがかなり地味だったような。

なにはともあれ、一件落着、ドルフィン号でおさらばです。「それにしても、どうして、クローンロボットは009をかばったんだろう」「見た目だけでなくて中身もコピーしたからだろう」という会話(すまん、誰と誰だか忘れた)は、ありましたが……それだけ? それ以上、誰も何もつっこまないの? 「中身コピー」なんて、ちょっとした暴露なのに……。

「さようなら、愛だけがプログラミングされていない街」などと心でつぶやく娘。なまじ愛がプログラムされた結果がアレだったんじゃないかって気もしたが ま、しかし、そもそも愛って何なんでしょうな? 「そんなの愛じゃないわ」って言われればそうかと思うけど、「それも愛だ」って言われればそうだと思うしねえ……。どっちにしても都市の機能としては不要だろうが。

……ということで、見事に何の余韻も残さず放送が終わってしまいました。

結局、しょっぱなのジョーさんの独白は何だったのでしょうか?




ええと、もうちょっとだけ。


問題のジェット発言ですが。「スフィンクスがジョーを恋敵だと思った」ではなく、わざわざ、「カンちがいした」と言わせているのが、笑ってしまうぐらい念入りですね(二回ともな)。はいはい。違うのね。間違ってるのね。ほんとはちっともそうじゃないのね、わかりましたよ。しかし、いったい何の根拠があって、ジェットはそこんとこ「勘違い」と判断したのでしょうか。ひょっとして……
「009のヤツも気の毒に。003の本命っつったら
ホントはオレなのによ


なんて思っていたとしたら、私は大喜びなのですが。


あとね、今回、何が不満かって、せっかくチームの紅一点をめぐる色恋ネタなのに、他メンバーの皆さん、なんでこんなにテンション低いんでしょうか。ジェッたんは即座に「勘違い」だと思ったらしいので、まあ、いいとしても、他の人達のリアクションが全然なくって、つまらなかったですよ。だってさ、根拠や信ぴょう性のあるなしに関わらず、男女の仲をあれこれ疑うのって楽しいじゃないのよ。しかも、一応、くさってもスーパー・コンピューターが9のことを「コイツが本命」って結論出したんですよ? そう思わせるだけの何かがあったんだろうかと考えるのが当然じゃないの。どうして誰もソコをつっこまないのよ。絶対、ヘン。百歩ゆずって、意外なカップリングだったとしても、「え、そうなの?」「そうは見えなかったけど、隠してたのかな」「ああ、でも、言われてみれば……」ぐらいの反応はしませんか? でもって、とりあえず、当人達を軽〜くからかってみたりとかしませんかね? 普通はするよ。するって。みんな、「で、ホントんとこ、どうなんだ?」ぐらい聞いてやれよ! あっさり「カンちがい」で納得してるんじゃねえ! 少しは疑え! 勘ぐれ! つつけ! 

大体、この二人には、仲を疑われても仕方がないバックグラウンドがあるでしょうが。お年頃の男女が、なんのかんの言って、たぶん一年以上、ひとつ屋根の下に暮らしてるんですよ。で、別に仲悪いわけでもない。いや、客観的に見たって仲いい方ですよ。こういう、からかいがいのあるメンバーをチーム内に持ちながら、「なぁ、なぁ、お前ら、やっぱデキてんの?」程度の軽口の一つもたたかないようでは
「一心同体の仲間」なんて言う資格ナシ!!


どうして、みんなこんなに淡白なんだ。ギルモア博士を見習うように。

今回の脚本、「原作まんま率」がものすごく高いのに、ちょっといじっただけで、原作随一の93ラブ話を、しっかり93ナシ話(ナシ話っていうのが言い過ぎならマダ話ですか)にしているところが、ある意味、見事だと思いました。しかし、わざわざ、よりによって、この話で否定しなくてもなあ……。

ああ、でも、よくよく思いおこせば、ジョーさんが「僕がやります!」みたいに自ら動くのは、かなり珍しいことな気はするけどね。そこに愛を読みとっていいものかどうかは……まあ、好きにさせてもらいますわ。