同一労働・同一賃金 ということ
 会社でNHKのクローズアップ現代を見た。
 不景気の中、人件費や終身雇用を守れない多くの企業が正社員が減らして、パートを雇い入れ、それまでの社員並の仕事を求めているという現状レポ−トだった。

 正直、なんだかやるせない気分になった。

 番組内でも触れられていたが、『賃金が低いと消費が伸び悩む。当然、製品・商品が売れず、企業の業績が悪化。企業は仕入れの単価を落として人件費も抑える。さらに失業者も増え、安い賃金でも職を求める。ますます、賃金水準が低下、景気は悪くなる一方。』
 日本社会・経済は、とてつもない悪循環に入ってしまったのだなァと実感する。

 『同一労働・同一賃金』とは、『同じ仕事をしている人は、格差なく同じ賃金を受け取る』という原則で、ヨーロッパ社会ではそれが当たり前だと紹介されていた。
 国内の自国民だけに適用している原則のような気もするが、専門家でもないので、真偽は定かではない。でも、その精神はよく分かる。

 しかし、同じ仕事や、さらに言えば、正社員以上の仕事をこなしている「パート」「派遣労働者」の皆さんはいる。現実に、賃金で明かな差があるのは事実だ。
 同じ仕事をしたのであれば、同じ額の給料を貰う、というのは当たり前なのに、そうなっていない、というのはおかしいといえばおかしい。

 誰だって、賃金は1円でも多く貰いたいし、1円でも下がるのはご免だと思っているなかで、この差別感を解消するのはきっと難しいのだと思う。
 さらに、正社員で優遇されている私が言うのも、きっと大きな矛盾を抱えている。

 そんな中、坂本龍一氏が、ネット上で形成される経済社会の話を新聞にしていた、と言う話を聞いた。何しろ、酒の席で聞いた話なので、詳しい内容は定かではない。

 それは、ネット上で、自分の労働を売り、その電子マネーで欲しいものを買えると言うもので、これによって差別のない、フラットな世界ができるというものだ(そうだ)。

 例えば、自分が作った製品(音楽や絵、コンピューターソフトなど)を100ネット円で売ったとする。逆にそのネット上の金を使って100ネット円で売られている製品・商品・サービスなどを購入できる、というシステム。
 この関係が構築できれば、労働力はグローバルレベルでフラットになり、差別のない世界ができるというもの(らしい)。

 凄いな〜と思う。坂本龍一ってやっぱり天才だ、と改めて感心した。
 まさに、『同一労働・同一賃金』。

 でも、これが現実になるのは、かなり先だろう。
 セキュリティーの問題や、IT技術のある人、ない人の格差、無料でのサービス提供が原則となっている今のネット社会では難しい問題も多いなァとは思うのだけれど、人間は『目指すところ』や『夢』がないと先に進めない面もあるので、こういう哲学は非常に大切だなァと思った。


(どうぞ、この記事に見覚えがある方は掲示板で教えてください。ひょっとすると坂本氏の意図したものとは、説明が違っているかもしれないので・・・)。

追記。
 坂本龍一氏の話を聞かせていただいた相手から、こちらを読んで、ご丁寧に参照のアドレスをご連絡いただきました。ありがとうがざいました。
こちらです。