くんちの頂上 ということ
 長崎くんちの中継担当になって5年目である。奉納踊りをするいろんな町を練習段階から、取材させてもらっている。

 各踊り町どうしを比べる事はよくないと分かっていても、正直、本心ではいろいろ比較してしまう。
 勿論、どこがどうだなどと優劣をつける事はできないし、仮に思ったにしても口が裂けても言わないというのは当然なのですが、最近、踊り町の奉納踊りには2種類あるのではないかと思うようになりました。

 つまり、「ハッキリとした理想の形」へ向かってコツコツ稽古を積んでいく町と、今、自分たちが考える「最上の姿」に地道に仕上げていく町があるということです。

 分かり易く、マラソンで例えれば――、
 まず、2時間を切るという明確な時間設定があり、そのためにフォーム改造やペース配分をキッチリ練習していくパターンと、徹底的に基礎練習をして、最適のフォームやペース配分を練り上げ、結果、2時間を切ったというパターン。
 違いを感じ取ってもらえただろうか。

 勿論、だからどうだと言うつもりは全くありません。どちらもゴールに向かってひたむきに走りつづける事に違いは無いのです。
 ただ、そのプロセスが若干違うのではないか、と感じたのですね。

 まもなく、ゴールを迎えるランナー達、プロセスは違えども、一生懸命走り抜いたその姿に多くの人が拍手するのでしょうし、私もそうしたいと思っています。