2000年5月27日

 2万5千分の1の地図で日本全体を網羅するには何枚必要かご存知ですか?
 全部で、4350面だそうです。

 今日、長崎市で開かれている地図展に行って来ました。毎年この時期に、建設省国土地理院が主催しているもので、これまでは比較的大きな都市(主要都市)を中心に開かれていて、九州では福岡以来、2都市目と言う事です。
 ま、これも日蘭交流400周年記念のお陰といえます。

 この催しの目的の一つが、『地図に親しむ事』、ということもあって、会場には様々な地図が展示してあります。そして、今年はあの「伊能忠敬」さんが近代的な地図作りに着手されて200年の記念すべき年なんだそうで、『伊能図』や『測量器具』なども展示してあります。(〜29日まで。メルカつきまち)
 
小学生の子供さんと一緒に出掛けると楽しいだろうなぁと思いましたよ。プレゼントもありますし。(こちら

 この展覧会が開催される前々日に、県庁の記者クラブで『事前レク』があり、国土地理院の方に、話を聞く機会がありました。(”事前レク”というのは何か催しや、大会、大きな出来事など取材する前に、こんな内容ですと担当者から記者にレクチャーしてもらう事です)。
 すると、
国土地理院の方が、こんな、話を強調しました。
 
「今回の『日蘭交流400周年』を記念して、新たに、2万5千分の1の長崎の地図を発行します。これは九州では、福岡以来です。」と。
 その時、同席していた他社の記者もそうだと思うんですが、何がどう珍しいのか、すごいのかが、よく分かりませんでした。

 で、よーく話を聞いてみると――、

●国土地理院が発行する地図のうち、統一した内容で国土全体を網羅し、最も尺度の大きなものは『2万5千分の1地形図』である。
●この『2万5千分の1地形図』は、原則として、国土を緯度経度で機械的に区切って描かれている。
(これが4350面ある
 という前提があることを知りました。

 つまり、これまで、長崎市中心部の国土地理院発行の『2万5千分の1地形図』が欲しい場合、長崎港内でばっさり区切られているため(横の図参照)
▼『長崎西北部』
▼『長崎西南部』
▼『長崎東北部』
▼『長崎東南部』の4枚を買い求め、繋げないと長崎市中心部は”一枚もの”として見られなかったのです。

 で、今回新たに作った『2万5千分の1の長崎地図』というのは、これを解消するために、言ってみれば、この4枚を繋げ、不必要な部分をカットした『生活圏にマッチした区切りの、オフィシャルな地図』だと言う訳です。
 これを『便利でしょ?』って強調されてもねぇ。ま、確かに便利なんだけど、逆に今まで無かったのが不思議な気もするし…。
 市販のドライブなどで使う地図は、必要な都市圏がキチンと見開き1ページで入るように工夫されています。こんなのが当たり前と思ってる人達にとって、これが、さほど、画期的な事とは思えませんよね。
 確かに背景となる説明を受けて、『はーなるほど』とは思ったけれど、やっぱり、国土地理院ってお役所で、権威的なのね、と正直、思いました。


 ところで、今日、会場で購入した『地図の遊び方』(けやき出版)の著者、今尾恵介さんは、この『国土の機械的な区切り』の中で、巡り合わせ的に発生する『ほとんど海』という地図にこだわるそうです。
 
一面、青。岩礁や島が少ぉしという『ほとんど、青の色紙』みたいな地図が良いんだそうで。(無駄といって切り捨てるには惜しいとおっしゃる!)

 理由は【一面にひたすら青い海が広がる様は、広大な海を実感させ、広大無辺な太平洋の厳しい存在を感じさせてくれる。】
【さらに、右側に記された、絶海の岩礁にはおよそ無縁な『市役所』『裁判所』『幅員11b以上の道路』などの”凡例”が、広大無辺観を演出し、終日荒波にもまれる弧礁と人間の日常生活圏とのギャップの大きさを見せつけてあまりある】
、んだそうで。

 世の中にはいろんな方がいるんですね。
 ちなみにこの本、面白かったですよ。(お薦めの一冊です)

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