2003年05月18日

あべこべ

きょうのスタジオのお客人は、さだ玲子さん。

番組は、聴いている皆さんに元気になってもらおう、
引っ込み思案な人の背中を、夢に向かって軽く前に押して上げられたらと思ってお送りしてきた。
でも、実際のところ、なかなか上手くいかずに空回りばかり。
挙句の果てが、亭主自身が自信喪失で、どうにもこうにもならない気持ちになってしまった。

そんな時に、スタジオに来ていただいたのがさだ玲子さん。
今日は夕方から、長崎市内でご自身のライブが予定されていたにも関わらず、長時間お付き合いいただいた。

番組が始まる前に、怜子さんの曲を改めて聴いてみた。

不覚にも泣いてしまった。

頑張り過ぎたこの1ヶ月余り。
余りにも、上手くいかないと嘆き過ぎた1ヶ月。

正直、焦っていた。
立場も変わり、番組も新しく開拓しなきゃと肩に力も入っていた。

そんな一生懸命さが空回りしつづけ、どんどん落ちこんだ。
思いばかりが先走りし、なかなか形にならないもどかしさと悔しさばかり。
そんな苦しむ様子を見て、周りの沢山の人たちに慰められた。
でも、一様におっしゃるのは「適当に手を抜きながらやればよかとさ。もたんよ。」

ごめんさい。ありがとうございます。
でも、きっと、そう言われても、できないんです。
《適当にやる》というのが、多分、いやきっと私はできない。
肩が壊れると分かっていても投げつづけた星飛馬みたいな性格なんです。

走りつづけながら、立ち止まる勇気を持つのってとても難しい。
来週は調子が悪いから休みます、なんて放送の世界ではできない。

脇っ腹を押さえ、苦悶の表情をして走りつづける私に、玲子さんは、怜子さんの曲は、沢山の元気と勇気をくれた。

前に進もう、とにかく。たとえ、歩みのスピードは遅くなり、手探りでも、前に進もうと思う。

元気になってもらおうと思って始めた番組。
あべこべに客人に元気をもらった。
情けないけれど、でも、でも、玲子さん。ありがとうございました。