標準的なスーザフォンの重量は12~13㎏なのだが、このスーザは10㎏しかない。
軽量化されたモデルのようだ。管の厚みがうすい感じがする。
ラッカーをはがした影響もあるだろうが、音が想像していたより軽くて安っぽい。
その程度ならいいのだが、音を止めた時に「わわわ~ん」と残響がある。
リペア店へ持っていくと、ベルのふちに厚さ0.1mmの鉛テープをぐるりと貼ってくれた。

「わわわ~ん」が「わーん」になったが、イマイチ。
そこでホームセンターへ行き、何かいいものがないかと物色していると
「溝ゴム」というものがあったので3mほど買ってベルの外周に1周巻いてみた。
残響はなくなったが、音がつまった感じになってしまった。
それと「ボヨヨ~ン」て音になる。ベル端だけ振動を止めて、他の所に振動が
移っただけらしい。下敷きを振った時「ポヨン、ポヨン」と音がするがそんな感じだ。
長さを変えたり場所を変えたり試した結果、下部に3分の1ほど巻くのがちょうどいい
ことがわかった。(時計でいうと4から8のあたり)
下部に付けると重力の関係で落ちてくるので、クリップ(ダブルクリップ)で両端を止める。
これでバッチリ!と思ったが、今度はクリップの指で押さえる部分(銀色のところ)が
楽器を吹くと振動してジジジィー・・・・と鳴りだした。
しょうがねえな~と思いつつ、クリップを目玉クリップに交換。
左がダブルクリップ、右が目玉クリップ。
満足とまでいかないがなかなかいい。でも、1周でなく一部だけゴムを巻くのは
見た目的にどうか。
この際いろいろ試してみようということで、ベルに重いものをつければ共振が
おさまるというのならこうしてみた。
100円ショップで見つけた小さいクランプ(シャコ万力)をベルの下部に付けてみた。
当て板は鉛テープで。
効果は無かった。ちょっとはさんだくらいでは振動する場所が変わる程度のようだ。
広範囲にモノを貼ったり巻いたりするのがいいということか。
で、またホームセンターへ。
どうもベル先端部だけが振動してるので外から見えないところで何か貼っても
ダメらしいことがわかってきたので、透明な防振材料をさがすと、地震の時に
テレビなどの家電が倒れないようにするための透明な防振パッドというものが
あった。でもこれは細かい振動も吸収してくれるかは不明。それに量の割に
けっこう値が張るので却下。(ちなみにこれはウレタンエラストマーという材質)
他に、ブチルゴムというのが安くて効果がありそうだったが色が黒で、ベタベタ
しているので不採用。
制振シートというのもあった。これはブチルゴムをアルミでコーティングした
もの。だが、ベルに沿ってどう円形にキレイに貼るのか・・・で保留ということに。
そこで見つけたのは鉛テープ。といってもすでに試しているが、厚さ0.3mm、
幅5cmもある。(今貼ってあるのは厚さ0.1mm、幅1cmが2周)
何となく手に取って値段を見ると、1m(重さ約250g)でたった900円(税別)。
「安っ!」
次のコラムでのせている、ゴルフショップで買ったやつは125x71mm、厚さ0.5mmで
400円(税別)。手に乗るくらい。重さ50g。→250gだったら2000円?
この違いは何だ?ゴルフショップは高すぎる。
裏面の説明は↓
「これこれ!」
使用するものは違うが、目的はこういうことである。
で、1周巻くには2mほど必要なので2つ購入し、貼ってみた。

左が貼る前の状態、右が重ね貼りした後のもの。
(厚みは3倍、幅は約2.5倍のものを貼った)
結果、共鳴はなくなり、音もシマリのあるものとなった。チューバとほぼ同じレベルに
来た感じ。
あまりにも感動してしまったので、この鉛テープの宣伝してしまおう。
メーカーは東京防音、型式はP-50。
P-50ASというのもあって、こちらは表面にアルミコーティングされているもの。
鉛は毒だからイヤだという人はこっちを使うといいかも。
また、P-100、P-100ASは幅が10cmのもの。厚みは同じく0.3mm。
いずれも折り曲げられて手のひらサイズで売っています。
P-50は、近所のホームセンターでは900円(税抜き)で売っていたが、ネットでは
もっと安く売っていた。でも送料込みだとどっちが安いかはご自身で判断してください。