フレーベル少年合唱団 渡辺月彡子
力ある集団の育成には優れた指導者の存在が必須、ことに子供集団には絶対条件となる。幸い当団は、創設以来素晴らしい先生方に恵まれた。当団40年の継綾は、ひとえに各年代を支えて下さった、この素晴らしい先生方の指導力の賜物と私は断言する。 ところで昭和20年代後半から30年代、日本各地には児童合唱団が、それこそ雨後の竹の子の如く誕生した。 しかし残念なことにこのところ、各地で児童合唱団解散の話を多く聞く。勿論、最大の原因はいわゆる少子化、ついで、受験戦争。全員優等生を目指して子供たちの生活が1学校井塾」に規格化され、合唱練習などと云う地味な分野への時間配分が出来なくなってしまったのである。 加えてもう一つの大きな原因がこの児童合唱団解散に、表面化し難いながら大間題として存在した。次期指導者へのバトンタッチの可否である。合唱団創設期の指導者が、各合唱団ともそれぞれに交代の時期を迎えた。そしてこの交代かなかなか難しかった。巨星の後を継ぐ新しい巨星を見つけ得ず、「発展的解散」と称して消えた例は決して少なくない。 今は亡き磯部先生に始まって現指導者の手島明子・手島英・川野名康夫・吉田慶子各先生に至るまで、都合4回の指導者交代ではあるが、その都度当団は優れた指導者を迎えている。 しかも各時代を担つて下さった先生方は、それこそ最大の愛情と尽力を当団に注いで下さった、どの先生も残らず...である。 この歴代指導者の愛情とご尽力無くして、「フレーベル少年合唱団」という集団の継続はなかったと、私はこれも断言する。 それぞれの集団が分野の如何に拘わらず、その継続に無限の可能性を信ずる事が出来るかどうか。 各地で消える児童合唱団の風聞を聞きながら、私は隠されているかも知れないもう一つの理由を思い、改めて当団の継続を支えて下さった歴代指導者に、また、現在を力強く支えて下さる先生各位に、心からの感謝をするのだ...。 そして演奏会は開かれる、先生方の深い愛情と並外れた、優れた指導力を、小さな身体に精一杯溜め込んで、平均年齢弱冠10才の少年達は今日もまた次なる演奏会に向かって邁進する。 次回は、その子供たちの無限の可能性と力の限界について考えてみたい。
上の予定が終ると少し夏休み |