OBからのメッセージ

 事務局に連絡を頂いた3期 満嶋氏に近況報告をお願いしたところ、興味深いメッセージを送って下さいました。

 満嶋さんは現在、広島文化短期大学にて教鞭をとられていらっしゃいます。満嶋さんのホームページも面白いので、ぜひ皆さんもアクセスしてみて下さい。


「スーっ」

 個性を和英辞典で調べてみると、personalityとindividualityが出てくる。次にこの2語を英和で逆にひくと前者の第一義は人格・人間性、後者のそれは個体性・個性。「個性を伸ばす」とか「個性を尊重する」、「個性が光る」という場合は前者を使い、「個性を発揮して」などの場合には後者を使うようであった。はて、日本語ではそれらの区別はなく一語で表現しようとする。欧米では「個性を伸ばす」とは人間性を豊かにするとか人格を高めると言った意味であろうが、日本ではむしろ「才能を伸ばす」と解釈されてしまっている感がある。教育現場でさえ同じ解釈が流通しているようでやや情けない。

 同じように、外来の考え方が吟味というプロセスを経ずに、つまり曖昧なまま流通してしまっているものが多々ありそうだ。自由を辞典に頼るとlibertyとfreedom。言葉が異なると言うことは意味合いが異なるという訳だから本来なら使い分ける必要がありそうに思える。使い分けが出来ないでいる間は外来思想が完全消化されていないとも思えてきた。個性や自由といった考え方を土台にしている平等や民主主義、人権という事柄も曖昧模糊となるのはやむを得ないかもしれない。日本社会にはこれらが馴染まないのかも、とさえ思えてきた。

 ライオンズクラブのお座敷がかかりフレーベルで芝に行ったことがあった。40年位前の話である。その時「大黒さま」を歌った。「綺麗な水に身を洗い」がどうしても納得できずに「綺麗な水で身を洗い」ではないかと磯部先生に訊ねたら、微笑みながら「本をたくさん読むと分かるようになるよ」と。いま流行の「日本語練習帳」(大野晋・岩波新書)の本質をあの時、スーっと教えていただいたような気がする。表面上は音楽という形を借りながら、教育のもっとも重要な部分を教えていただいたような気がする。

 もうすぐ50を迎えようとする今、自分の「個性を伸ばす」ことを真剣に考えねばならないと思っている。我が子の個性なんぞを「伸ばしてやる」前にやらねばならない。他人ごとではない。IT革命が進んでも人格を高めてくれる訳がない。個性とは関わりあいのない部分にエネルギーを注ぐのはそろそろ止めて、「自分」に戻ろうとするべき時期が来たと考えた。いずれスーっと本質を語れるようになるのだろうかと訝りながら・・・・。

3期 満嶋


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フレーベル少年合唱団OB会