ご挨拶

辻 正行

 合唱の好きな声楽歌、指揮者、ヴォイストレーナー、ピアニストそして楽者(学者)と、いろいろなひとの集まりであるこのグループとのつきあいはもう13年にもなります。そして、オペラに演奏会にリサイタルに留学にと一人一人が我が道を歩いているのも嬉しい事です。過去のプロ合唱団と比べてみると、この人達はみんなが上手にCRSを利用して楽しみ、学び、ステキなグループの関係を作っています。一見身勝手で我がままな集団で、中での友情がカルテットになり、ルネッサンスバロックのアンサンブルになったりしています。厳しさがないと言えばそれ迄ですが、音楽家の多分に身勝手な厳しさ(自分に甘く、人に厳しい)よりも、いい意味での「いい加減さ」で、これほど続いたのかも知れません。

 いやいや又私のいい加減さが出てしまいました。しかし彼らの実力は、楽しいステージだからと言って、<単なるコミックバンドと言うなかれ!>

 今年は旅を通じて日本とモロッコの友好促進に取り組まれているモロッコ政府観光局から共催のお申し出をいただきクロスロード・シンガーズの”モロッコ”をご紹介させていただく、共同主催となりました。来年はどの国のどなたとの出会いがあるのかなぁと今から楽しみにしております。

 今後の予定としては7月13日曳舟文化センターでのCRSベストセレクションや7、8月の岩手県一関市を中心としたコンサート等も控えており、また、来年のアメリカからの招待も是非実現したい企画です。私が最も信頼しているアンサンブルの出来る声楽家達の楽しいステージを最後までお楽しみください!


駐日モロッコ王国特命全権大使
サード・エディン・タイブ

 (翻訳)
 この度のクロスロード・シンガーズのコンサートにモロッコのシンガーソングライター シディ・セディキの音楽をご紹介いただくとのこと大変嬉しく思います。

 セディキの音楽は東洋の音楽に深く根ざしていると共に、近代及び西洋社会の影響のもとに育まれたものです。東洋と西洋の混ざりあった彼独自の持ち味をお楽しみいただけたらと思います。

 本日の公演を機に、セディキを日本の聴衆の皆様にご紹介いただき、モロッコと日本の文化交流に御尽力いただいたクロスロード・シンガーズに感謝申し上げます。


モロッコ政府観光局日本支局長
青木 文子

 私どもモロッコ政府観光局が「旅を通じて、モロッコと日本の架け橋に」のキャッチフレーズのもと、日本での活動を始めて今年で6年目を迎えます。このたび男声プロ合唱団「クロスロード・シンガーズ」第11回定期演奏会のプログラムに「いま、哀愁の風...モロッコから」を組み入れていただきました。音楽を通してモロッコを紹介出来る事を光栄に存じます。

 モロッコはヨーロッパからジブラルタル海峡をはさんでわずか14キロにある北アフリカの王国です。「結婚の儀」を間近にひかえておられる皇太子殿下も1991年秋にこの国を公式訪問され、親日的な国民の歓迎をお受けになりました。欧米やアラブの国々より年間約400万人の外国人観光客が訪れ、日本からも近年、中高年カップルやハネムーナー、卒業旅行を中心に、また各旅行会社もパッケージ旅行に力を入れ始め、1992年には約13,000人がモロッコ旅情を楽しまれました。

 本日はご多忙なスケジュールの中、駐日外交団の大使閣下をはじめ、日頃より私共の活動を暖かくご支援下さっている皆様、マスコミ関係者、クロスロードシンガーズ並びに音楽愛好家の方々等、多数ご来場をいただき心より御礼申し上げます。

 また、本コンサートの開催にあたりましては、辻正行先生をはじめ団員諸氏、モロッコ人シンガーソングライターのSedi Seddiki、編曲の宇田川安明、演出の今枝壮介、フルートの浅利守宏、ピアノの黒尾友美子、ダンスの海老原美代子、さらにモロッコ衣装調達にはMohammed Zekrioui氏等、多くの皆様の友情に支えられました事をあらためて感謝申し上げます。

 音楽を通して、国際交流に幅広く貢献されておられるクロスロード・シンガーズのますますのご活躍とご発展をお祈り申し上げると共に、今日の出会いが、いつの日かモロッコでの公演に結びつく事を夢見ております。


シディ・セディキ

 (翻訳)
 本日、クロスロード・シンガーズ 代表指揮者 辻 正行先生、団員諸氏、そしてモロッコ政府観光局 青木 文子日本支局長のおはからいで開催される友好的なコンサートのプログラムの一部に、私の音楽をご紹介いただき、光栄に存じます。心から御礼申し上げます。

 私の音楽は、モロッコのシャービーのリズム、ライ、情熱的なギターそしてアラブの音楽をベースに、レゲエ、アンダルシア音楽や西洋のポップスの要素を私の感性を通して取り入れています。今回の公演では、私の最新アルバムより、クロスロード・シンガーズが、”LACHIR”−友よ、”BENT NASS”−いとしい人、”SHOUF”−振り返ってごらん、の3曲をとりあげていただきました。

 本日、この会場にお越しいただいているすべての方々が、クロスロード・シンガーズ男声合唱団の高水準の演奏と私の国−モロッコを彷彿とさせるノスタルジックな気分をお楽しみいただけると確信しております。本日のコンサートが友好的な国際協力の雰囲気のうちに開催されると聞いており、とてもうれしく、心からお祝い申し上げると共に、皆様のご多幸と今宵のコンサートのご成功をお祈り申し上げます。

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