悪戯な夜
ゴソゴソ・・・・ゴソゴソ・・・・
なにやら布団の中にもぐりこんでよからぬ行動に移ろうとしているのは
先程まで隣に寝ている男と甘いひと時を過ごした娘であった。
男は・・・というとたっぷりと情事を堪能したらしく今は軽い寝息を立てている。
(寝てる・・・・よね)
しっかりと確認したのち娘はくるりと向きを変えると布団にもぐりこむ。
そうして暗い布団の中で手探りで男の体に手を伸ばした。
いつもどんなに体調が悪くてもけして他人にそれを見せることはしない。
まだあまり彼を知らなかった頃はその仮面にまんまと騙されていた自分だが
こうして夜を共にする仲になり、ささいな変化も読み取れるようになった。
たぶんこの法師はこのところあまり体調がすぐれないところに
つい先日も犬夜叉が朔の日だったため妖怪退治で一暴れしたのだ。
疲れてないはずがない・・・
疲れているのならゆっくり休めばいいものをせっかくの二人きり
こんなおいしい機会を逃すか・・とばかりに彼は今夜も自分を抱いた。
言っても無駄ならせめて彼の疲れを癒してあげたい。
そう思った心優しい娘は法師が寝付いたのを見計らってある計画を実行する。
布団のかなり奥のほうまでもぐると娘は男の足首を掴んだ。
足には「湧泉(ゆうせん)」というその名のごとく圧せば命の泉湧く、と
いわれているツボがある。今の彼にはこれがぴったりだ。
ゆっくりと娘は男のツボを圧していった。
くるぶしからふくらはぎの方向に向かってあたりをつけていく。
しばらく足と格闘していたのち、今度は太ももあたりにその手は上っていった。
(確かこのあたりにも体力増強のツボがあるのよね)
想い人を気遣うあまり娘は己が今とんでもないことをしているとは思いもよらず。
そのまま太ももの内側にあるツボにぐいっと指を立てた。
「うっ・・・・・・・・!」
さすがに寝たふりをしていた法師も声を漏らした。
確かに最初は寝ていた彼だったが、あれこれとツボを押されているのだ
寝てなどいられるわけはない。
されるがままの弥勒だったが、さすがに今の太もも攻撃には
不覚にも声を上げてしまったものの圧した当人は布団にもぐっているため
どうやら届かなかったようだった。
(珊瑚はいったい何がしたいんだ?)
最初はよもや珊瑚が自分から大胆にももう一度求めてきたのかと驚いた。
それも布団に彼女はもぐりこんでいるのだ。
もしや己の一物を愛しんでくれるのか?と密かに淡い期待を抱いたのは男の性だろう。
しかし甘い期待とは裏腹に彼女はおもむろに足を掴むとぐいぐいとツボを圧しだす。
それもかなりの圧である。気持ちいいというよりも「痛い」ほうが強い。
痛いということは体のどこかが悪いと聞いたことがある。
色々と体を酷使しているのだ、どこも悪くないというほうが不思議かもしれない。
そんなこんなで法師が頭をめぐらせているとは露知らず、珊瑚は今度は彼の
下腹部に狙いを定めたようだった。
柔らかな手のひらがしばし弥勒の下腹部をゆっくりとめぐる。
(おっ・・・・と・・・いい気持ちだv)
ぐぃっ!ぐいっぐぃっ
「・・・・・・ぐっ!」
暖かな感触を楽しんだのもつかの間
珊瑚は容赦なくへその横を両手を使い圧し始める。
そうしてあろうことか彼女の手はどんどん下へ下がり最後には恥骨あたりまで
降りてきたと思うとそのあたりを集中的に攻撃?しだしたのだ。
なんとか耐えていた弥勒だったが、痛みとともにむくりと頭を持ち上げる一物は
もはや彼には止められるものではなかった。
「・・・・・あ・・・・あれっ?!///////」
それまで一心不乱に弥勒のツボを圧していた珊瑚がようやく異変に気がつく。
下腹部を圧す手に何か硬いものがあたるのだ。
これは・・・・・・・
「もう一度して欲しいならそう言いなさい」
布団をめくられ慌てて振り向くと笑顔の弥勒が目に入った。
「えっ?!な、何これっ・・・・!」
思わずそそりたつ一物を指差して珊瑚がうろたえた。
自分は疲労回復のためのツボを圧していたはずだ。
なのにどうしてここがこうなるのだろうか。
そう疲労回復のツボはどうやら精力増強にも通じることを珊瑚は知らないのだ。
元気になるように、と圧しまくった結果彼の息子を元気にしてしまったらしい。
「何これって・・・・そりゃないだろう。さっきあんなに愛したじゃないか」
呆れた口調をしながらも法師の目はすでにあっちに向かっている。
まずい・・・・・・・!
回数重ねてないから恥ずかしいとか──
自分が誘ってしまったようだとか──(笑)
ちらりと思いつつそれよりもせっかく休ませて疲れをとってもらいたいと
願っていたのにこれでは意味がないではないか。
「だっだめだよ!疲れてんだろ、もう寝ないと・・・」
「その眠りを妨げたのは誰だ?」
「うっ・・・・・・(汗)」
痛いところをつかれ(違う意味でのツボ圧し?)思わず声をつまらす。
そういう間にも珊瑚の首筋に弥勒がその唇を這わせ出した。
「・・・や・・・・っ・・・・」
「あきらめろ、こうなったら止められはしないのだからな」
(だめっ!だめだよこんなはずじゃ・・・・・ない・・・・のに・・・・)
愛撫を受けつつ次第に意識が甘く溶けそうになるのを必死でこらえ
珊瑚は最後の抵抗を試みた。
ぐいっっ!!!
懇親の力をこめてお尻のとあるツボを思いっきり圧すと、それまで猛々しかった
弥勒の動きがぴたりと止まりその体が硬着した。
「さ・・・んご・・・・・なに・・・・を・・・」
驚いた表情のまま固まった弥勒の体を珊瑚は大きく深呼吸しながら
ゆっくりと布団に横たえすまなそうに笑う。
「ごめんね、法師様。一時的に動けなくなる秘孔をついたの。これは
退治屋の里に伝わる秘術なんだけど、まさか法師様に使うことになるなんて」
安堵の表情をたたえ珊瑚はよいしょっと弥勒の横に体を横たえた。
「大丈夫、朝には術は解けるから安心して。おわびにずっとこうして添い寝してて
あげるから・・・・・」
法師の体にぴたりと寄り添うとその瞼をそっと下ろした。
「これでゆっくり休めるね・・・・vお休みなさい法師様・・・・・」
────そうして朝まで珊瑚の秘術で動けなくなった弥勒法師は
ゆっくりと体を休めて疲労回復したのであ・・・・
(・・・・・・るわきゃねぇだろうがっ!!)
固まっているので文句も叫べずなにより「そのまま」の状態なので
朝まで悶々としたままの弥勒法師様でございました。
次の朝術が解けたあとの弥勒が何をしたのかは・・・・
ご想像の通りでしょう(笑)
完
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コメント:
大人企画「花筐」の七夕リクエストで書いたSSです。
木綿子さんのリクエスト「法師が寝ている隙に、ここぞとばかりに布団の中で
あれやこれや始める珊瑚ちゃん。」をいただき書かせていただきました。
最初はイラストにしようかそれとも四コマか、と悩んだ末短編小説にたどり着きです。
ツボネタは別で書こうと思っていたところ、そのままリクエストに使えそうだったので
こちらでお目見えと相成りました。このツボの話は色々調べたもののあんまり
はっきりとはツボの場所が合ってないかも(苦笑)
もちろん最後の秘術で突くお尻には秘孔なんかありませんしね(北○の拳じゃあるまいし)
エロ風味のギャグになってますがさて気に入ってもらえますでしょうか(どきどき)
木綿子さんリクエストどうもありがとうございましたv