旧遺愛女学校本館(遺愛学院本館)
国指定重要文化財

■竣 工  1908年(明治41年)
■設 計  J.M.ガーディナー
■構 造  木造2階建
■施 工  植谷長次郎/平良二/小林安次他
■所在地  北海道函館市杉並町23-11


 遺愛学院の歴史を紐解くとその歴史は1874(明治7)年まで遡ります。
 この年、当時居留地のあった箱館(函館)へ米国領事としてM.C.ハリス夫妻がやってきました。ハリス夫妻は米国メソジスト監督教会の牧師でもありました。
 日本女性の教育の必要性を感じたハリス夫人の活動により、ドイツ駐在米国公使夫人キャロライン・ライトの献金を基に1882(明治15)年「カロライン・ライト・メモリアルスクール」が元町で開校しました。これが遺愛学院の前身です。
 北海道ではもちろん、東京以北で見てもはじめての女学校です。
 記念すべき開校の地には、現在遺愛幼稚園があります。

 1885(明治18)年に遺愛女学校と改称しています。
 2代目校長のミス・ハンプトンは1903(明治36)年から新しい校舎建設へ向けて準備を開始します。
 そんなおりの1907(明治40)年に函館大火で元町校舎が焼失してしまいます。ミス・ハンプトンは新校舎建築へ邁進し翌年1月16日現在の本館・宣教師館寄宿舎が完成しました。
 残念ですが、寄宿舎は現存しません。

 2002(平成14)年に(株)一粒社ヴォーリズ設計事務所により設計されたレンガ造りの校門を通ると、本館に意匠を似せたピンクの下見板の警備室がありほほえましく思いました。
 松並木を通り過ぎると、右手に1935(昭和10)年に建てられたヴォーリズ設計の講堂があります。
 そして、正面にはガーディナー設計の本館がやさしく迎えてくれます。
 2001(平成13)年に出てきた資料によってガーディナーの設計だと判りました。
 それまでは、設計者不明ながらも、内輪では校舎建築に尽力したミス・ハンプトンの設計だと思われていたそうです。



本館
本館ファサード。
左右には新築校舎がある。
中央のペディメントにはすずらんをモチーフにした遺愛学院の校章が...。


本館
本館
車寄せが印象的。
グラウンドから見た本館。
中央のボウウィンドウは校長室。

廊下
階段
飾り
ゆったりとした廊下。
1枚の板が長くてびっくり!
柔らかい曲線の階段手すり。
旧宣教師館や遺愛幼稚園の階段も似ている。
柱頭飾風の装飾があちこちでアクセントになっている。



校長室暖炉アメリカ製ラジエーター。
校長室にある暖炉。
米国製ラジエーター。
近年まで現役の暖房だった。
当時4500円で購入した領収書が残っている。


階段
ガーディナーらしい2方向へ分かれる階段。
以前、吉川ひなのさん出演のポッキーのCMで撮影に使用された。


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PHOTO&WORDS Docile
Special Thanks to IAI GAKUIN
2003.2.26
2004.10 重文指定のため一部修正
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