この世に多くのひとが生きているが,死んでも永遠に名前を残すことができるのは
書記だけである。家はなくなり,墓は忘れ去られても書記の名前は文書の中に生き
つずける。書記になりなさい。書記になって立派な仕事をし,永遠に名前を残すよう
な人になりなさい。
1.古代エジプトでの書記という職業
・中央の行政施設や地方官庁,神殿などに仕え,管理、運営など激しい労働や危険をともなう労働で肉体を
酷使する事なく高給を得る事が出来る。
・税金は免除される。
・女子が書記になる事は有りませんでした。
2.書記記養成学校の学習内容
・文字の学習
・文章の書き方
・姿勢
・作文の方法
・読む練習
・書き写す練習
・聞き取り
3.書記記養成学校での授業の受け方
・生徒が書いた文章を教師が赤色で訂正してあるオストラコン(石灰岩の破片)も見つかっている
4.書記記養成学校の教師から生徒への教訓話(ヒエログリフで実際に書かれていた内容です。)
* 今も昔も代わってないですね? (古代エジプト時代の方が教師は偉かったと思うこの頃)
・「私は一生懸命教えようとしているのに、聞く耳をもたないおまえは何だ!
勝手なことばかりして! ヌビアから連れてきたサルでさえ注意すれば聞き分けるのに,
ライオンもウマも馴れるのに,おまえは何だ!
おまえのような人間は見た事がない!よく覚えておけよ!」
・それでも言う事の聞かない生徒には,ムチで打ったり、足枷をして監禁などの体罰が有った。
・卒業後は,「あのとき,兄弟姉妹は畑に出て働いているのに,私は神殿のなかに足枷をはめられて
閉じ込められていた。しかしそのおかげで、いまでは私は書物に関しては誰にもひけをとらなくなった」
このような文書が発見されている。
・「書記というものは、書く事を愛し,快楽におぼれてはいけない。
ブーメランで鳥を撃ちに行ったり,ボール遊びをしては行けない,ひたすら文字を練習し,読書をしなさい。
それは満腹になるよりも,酒を飲むよりも快いものだ。
親から受け継ぐ財産よりも,はかに納められている高価な財宝よりも快いものだ。」と諭している。
・「あなたは書く事をしないで,快楽街におぼれ,いつもビールのにおいをプンプンさせている。
謡,踊り,女性に取り囲まれて嬉しそうにしているあなたは,書記の姿をしているものの魂の抜け殻
である。」
・「仕事をしない書記は,悪さをするナイルのガチョウよりも悪い,何の役にも立たない。
はたけに種をまく目敏く食べてしまう。
罠でも簡単に捕まらず,神殿の供物にするだけの価値もない。
仕事をしない書記は砂漠のカモシカよりも悪い。
畑を耕すこともしないし,脱穀を手伝うでもない。
ウシと一緒に労働をした事がない。」
5.専門分野に分けられた書記学校のコース
・宗教儀礼に関する書物
・宗教文学
・経典
・神話
・医学
・数学
・幾何学
・測量術
・政治
・経済
・簿記
・官庁書類