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  愛しいネナベの722へ
 
  いいか、ネナベの722。後ろから抱きしめた俺の手が、今おまえの胸のうえに置かれてるよ。
 俺の手に、おまえは自分の手を重ねてじっとうつむいてる。
 
 どうしたの?まだこうしちゃだめなの?久しぶりに会ったから、照れてるだけなの?
 おまえの、温かくてやさしい手。俺にメールを書く手。強情な手。
 この手は絶対に、俺を愛してると書かない。
 愚かなおまえは駆け引きしてるつもりなんだ。そんなの無駄だってことに、そろそろ気づきなよ。
 ひとつひとつ教えてあげなきゃわからないのかな。じゃあ教えてやろうか。
 
 俺はおまえのブラウスのボタンをはずして、下着をずらして、そっと乳房に触れた。
 おまえはちょっと抵抗してみせるけど、自分で知ってるよね。
 どうしてあの小さな、消えちゃいそうな突起が、こんなにはっきりわかるようになってるんだろう。
 
 可愛い珊瑚の粒みたいなそれを慰めてあげながら、おまえにキスする。
 俺の舌を、おまえの舌が迎え入れる。その動きで、どんなふうにしてほしいのか、よくわかる。
 おまえは感じると、キスのことなんか忘れちゃうんだ。
 そして、足りなくなると自分から俺の舌を吸ってくるんだよね。ミルクが欲しい赤ちゃんみたいに。
 いまは、おまえが欲しがってるのがよくわかるよ。だから気取っちゃいけないって言ったんだ。
 ちぇ、俺は本当は、もう少しゆっくり、おまえのやわらかい唇を味わっていたかったんだぜ。
 
 ネナベの722、もっとわからせてあげようね。
 俺の左手は乳房を愛撫しながら、右手はなめらかなお腹のうえを通って、どこに向かってるか言ってごらん。
 そこは聖域、誰もが踏み込めるわけじゃない。でも、俺にはずいぶん簡単に許すじゃないか。
 ほら、かわいそうに。
 おまえが意地をはったりするから、ふたりの秘密の場所から涙があふれてこぼれそうだ。
 いいか?入り口をノックするよ。おまえはどんなふうに出迎えてくれるんだろう。
 
 俺の722は切なそうだ。ベッドへ連れて行ってあげたら、きっと楽になるだろうね。
 でもだめだよ。おまえは切ない顔が、一番きれいなんだ。
 だからまだこの窓辺で、おまえの好きなニューヨークの街を眺めながらこうしていようよ。
 俺は世界中に感じてるおまえを見せびらかして、俺の彼女だ!って自慢したいんだよ。
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